顧客データの管理方法② 自社の運用方法を決めましょう
2021.06.01
2022年4月7日より、PardotはMarketing Cloud Account Engagementに製品名が変更になります。
目次
この記事で学べること
- Pardotで施策を実行するために事前に検討しておくべき4つのポイント
- 各ポイントの詳細を踏まえて、設定・カスタマイズにすぐ活かせるような検討方法
施策開始前に検討すべき運用方法
初期設定に加えて、施策実行前に検討すべき内容が4つあります。

1・2は、施策実行に必要な自社のデータの範囲を整理するものです。
基本は標準項目を利用しますが、自社の施策に合わせて、お客様の属性毎にリスト抽出できるような項目が必要です。
続いて3では、確実なデータ入力に向けた運用ルールを作成します。
項目が用意されていてもデータが正しく入力されなければ、リスト抽出に使えなくなってしまいます。
そして4は、重複データの防止です。
きちんと事前にルール・設定をしておかないと、1人の見込み客に対して2件以上のリードが存在する事象が発生します。
そうすると、自社内の営業担当が知らずにアプローチを行い、企業としての信頼を損ねる事態に繋がりかねません。
どのポイントも、スムーズに施策実行に移行するための土台になりますので、もれなくご確認ください。
また、本記事をベースにした「
どの範囲のデータをPardotで管理するか?
どの範囲のデータをPardotで管理するかは、どのような施策を行うかで決まります。
自社で行う施策は具体的に決まりましたでしょうか。現在検討中の方は記事「
」をご参考ください。またPardotとSalesforceの連携の仕組みや、各オブジェクトの基本用途は、記事「 」で学習いただけます。
上記2点を踏まえた施策例と各オブジェクトの対応例がこちらです。

Pardotではマーケティング施策を行うので、キャンペーンの利用は必須です。
また、お客様へ対して施策を実施しますので、顧客情報となる取引先とリード・取引先責任者のいずれかも必須となります。
マーケティング施策が売上へどれくらい影響を及ぼしたかを分析するには商談の管理までが必要になります。
では、貴社ではどのオブジェクトを利用しますか。下図のワークシートを参考に整理をしてみましょう。

項目は何を設定すればいいのか?
オブジェクトが決まったら、次はオブジェクト内の項目を決めましょう。 項目とは、表でいう先頭行のことです。

入力工数とのバランスを取るために、項目数は必要最小限におさえることをおすすめします。
その際に判断軸となるのが、「基本情報」にあたるか「セグメンテーション(リスト抽出の条件)」に必要か「レポートでの分析」に必要か、の3つの視点です。このどれにもあたらない項目は必要かどうかを改めて考え、勇気を持って省きましょう。

この視点を持った上で、各オブジェクトの項目を洗い出しましょう。

取引先・商談用のページも資料に含んでおりますので、ご参考ください。
データが集まらずセグメンテーションできない状況を防止する
項目にデータが入力されるには、3つ手段があります。
- フォーム・フォームハンドラーでお客様に入力いただく
- PardotのオートメーションルールやSalesforceのプロセスビルダーなどの自動化機能で、システムに入力させる
- 営業担当やインサイドセールスが入力する
1、2に関してはデータが自ずと集まるので、ここで取り扱うのは3のパターンです。
どの項目に何のデータをどう入れるのかが決まっていないと、また周知されていないと現場の営業担当は迷ってしまったり、抜け漏れにつながってしまったりします。
そのため、具体的に誰でもわかる入力・更新ルールを作成しましょう!


データが重複してリストチェックに時間がかかる状況を防止する
データを実際に入力していく前に検討しておくべきなのが「重複データの防止策」です。
Pardotでは、同じメールアドレスのプロスペクトが2件以上リスト抽出されていた場合、送信は1件になるよう自動制御されます。
しかしながら、何件新規見込み客を獲得できたかなどの分析やデータの最新性の維持を考えると、重複データの存在は”厄介者”となってしまいます。
運用工数を最小化するためにも、事前に重複データの防止策を講じておきましょう。

「顧客のデータ管理方法③設定をしましょう」はこちら
運用面での施策は、既に同一のデータがないか確認をすることです。
他のデータと確実に見分ける方法として、一意のデータ、すなわち他のデータと本来重複しない情報で検索を行うことを推奨します。
例) リード・取引先責任者の場合は、メールアドレスで検索をかけて一致するものがなければ登録してOK
例) 取引先の場合は会社のHPのドメインで検索をかけて一致するものがなければ登録してOK

また、リードから取引開始ボタンで取引先・取引先責任者を作成する場合は、既存の取引先の有無を確認する仕方を社内ユーザの皆様へ周知することも推奨いたします。
学習ツール
1. <資料> 顧客データの管理方法②自社の運用方法を決めましょう
2. <エキスパートコーチング> 重複レコードの防止
Premier Success Planご契約のお客様のみ
弊社Pardotエキスパートから、1対1で重複レコードの防止について説明を受けられます。こちらからお申し込みください。
まとめ
本記事では、運用を開始する前に検討しておくべきポイント4つをご紹介しました。どれもPardot・Salesforceの仕組みを使い込むために非常に重要な検討事項です。 運用前にしっかりと整理をしておくことで不要なつまずきを回避することができます。
もちろん、運用しながら必要な項目を追加したり、分析の観点を深めていくことも可能ですので、運用開始前は必要最低限にフォーカスして検討・設定をしていきましょう。
2021.06.01
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