新機能 Summer'24 斜め読み (Marketing Cloud)
公開日: 2024.06.12
目次
Marketing Cloud Engagementに関するリリース
App, Setup, and Security
Quickly Deploy a Retail Onboarding Journey with Industry Solutions
概要
小売業界向けのオンボーディングキャンペーンを迅速に展開するためのテンプレートが追加されます。
業界特有のジャーニー、コンテンツ、オートメーション、ランディングページを通じて顧客エンゲージメントが向上します。
- 適用範囲:全てのMarketing Cloud Engagementエディション
- 適用時期:2024年7月1日から
追加情報
Get More Subscriber Information with Package Manager Interactive Email Industry Solutions
概要
業界特化の迅速なキャンペーン実施を支援する5種類のインタラクティブメールフォームが新たに導入されます。
メール内で直接情報を提供できるため、購読者はアプリケーションを離れることなくフォームを送信可能です。
- 適用範囲:全ての Marketing Cloud Engagement エディション
- 適用時期:2024年7月1日から
追加情報
Visualize Automation History
概要
オートメーション全体のステータスや、成功率の低さ、スキップやエラーの多さといった情報を視覚的に確認ができるダッシュボードが登場します。
追加情報
Import Large Datasets Efficiently with a Data Extension
概要
インポート面が改善され、データコピーやインポートアクティビティを使用すると、ソースとして DE を使用して大規模なデータセットをコピーできるようになりました。
これにより、データをコピーするためのSQL クエリアクティビティを使用する必要がなくなり、インポートのために長時間実行するクエリタイムアウトエラーを防ぐことが可能となります。
追加情報
- 適用範囲:全ての Marketing Cloud Engagement エディション
- 適用時期:6月から段階的に利用可能
Fine-Tune Permissions for SFTP Users
概要
SFTPユーザーに、異なるレベルのアクセス権を付与することで、セキュリティを向上させることができます。
ユーザーレベルでは、トップレベルのSFTPフォルダーを参照や編集、ダウンロード、アップロードするアクセス権限を割り当てることができます。また、各ユーザーのホームディレクトリをカスタマイズすることで、追加のアクセス層を適用することもできます。
- 対象:すべての Marketing Cloud Engagement エディションに適用
- 2024 年 5 月から段階的に展開され、現在利用可能
追加情報
Plan Automations Based on Start-Time Scheduling Recommendations
概要
オートメーションの実行時間の重複による実行遅延やシステム過負荷などを緩和するため、推奨実行時間(Recommended Time)機能が導入されます
- 機能の出現条件:開始日の右にあるアイコンが赤になった場合
- 対象エディション:すべてのエディション
- リリース時期:6月から順次
Repeat Automations More Frequently
概要
オートメーションの繰り返し時間の最小周期が「1時間」から「15分」に短縮されました。
- 対象エディション:すべてのエディション
- リリース時期:2024 年 5 月から段階的に展開され、現在利用可能
Get More Insights About Your Automation Health and History
概要
セットアップからダウンロードできるオートメーション履歴(Automation Health and History)の出力項目にsource, creation date(作成日), frequency(実行頻度), and the most recent run date and time(最終実行日)が追加されます。
- 対象エディション:すべてのエディション
- リリース時期:6月から順次
Secure Event Notification Service Connections with OAuth 2.0 with Assertion Authentication
概要
ENS (Event Notification Service) が送信結果を自社システムに送る前に許可を得てから行うフローを構築できるようになります。これにより、正しい外部システムにのみ結果を通知することができます。
ENS の結果にメールアドレス等の個人情報が含まれるので、正しい送信先であることを確認してから送信を行っていただくことをお勧めいたします。
追加情報
FAQ
1) ENSとは?: 主にトランザクショナルのメールや SMS の送信結果を、MCから自社サーバーに対して HTTPで “自発的に" お知らせする機能
2) 既存システムへ影響はありますか? : 認証オプションが追加されるだけで、強制するものではありませんので影響ありません
参考資料
注意事項
お客様側のシステムにて OAuth 2.0 に即したトークンを折り返す機能を実装いただく必要があります。
サポートサービスではお客様システム側への実装に対するご支援はできかねます。
Monitor Event Notification Service Callbacks Using Alert Manager
概要
ENS に対する問題が発生した際に、アラートマネージャーに通知することが可能になります。
追加情報
- 対象エディション:すべてのエディション
- 管理者権限とEvent Notification Service権限を持つユーザーが設定可能です
Social Studio Is Being Retired
概要
2024/11/18にSocial Studioがサービス提供を終了し、アクセスできなくなります。こちらはSocial Studio関連の全ての機能に影響し、Social Customer Serviceとfree Starter Packも含まれます。
上記の日付の前まで以下の方法で必要なデータの抽出をしていただけますようお願いいたします。
Cross-Cloud
Prevent Email Sends with Empty Fields in Distributed Marketing
概要
Distributed Marketing リッチ テキスト ブロックが空の状態の場合に送信できないよう制御する機能が追加されます。
追加情報
DMとは、MC のコンテンツマネージャContent Manager でリッチなメールコンテンツを作成し、それを含めたジャーニーをCRM から実行できます。
コンテンツに Distributed Marketing リッチ テキスト ブロックを追加してそこにコンテンツを書き込んでいきます。
このリッチテキストブロックのコンテンツが空の場合は送信できないよう制御することが可能となりますが、プレーンテキストブロックには当該効能はございません。
Developers
AMPscript RetrieveSalesforceObjects() Function Rowset Limit
概要
AMPscriptの RetrieveSalesforceObjects() 関数は、指定した条件に基づいてSalesforceオブジェクトからデータを返します。
以前はこの行セットのサイズに制限はありませんでしたが、この関数が生成する行セットは 2024 年 6 月 21 日から、1,000 件のレコードのみが含まれるようになります。
- 変更理由: メール送信のパフォーマンスを最適化するために継続的に行っている機能変更の一環として実施
- 対象: この変更はすべてのMarketing Cloud Engagement エディションに適用
追加情報
過去数ヶ月間に RetrieveSalesforceObjects を使用して、オブジェクトごとのデータ取得制限 1,000 レコードを超過した環境を対象として、すでに製品コミュニケーションメールが対象のMC環境のシステム管理者には送付済み。
- メール件名: 【重要】Marketing Cloud Connect の AMPscript Retrieve 関数の容量制限について
配信日: 2024/04/19
Compress Journey History Data Downloads
概要
APIによるJourneyの履歴をダウンロードする際に、圧縮ファイルがサポートされました。
追加情報
- interaction/v1/interactions/journeyhistory/download
- ヘッダーのaccept-encoding項目に、gzipとdeflateが設定できるようになりました。
Manage Data Extensions with REST API
概要
REST API の CustomObjects エンドポイントで DE を作成、更新、取得等できるようになりました。
対象:全ての Marketing Cloud Engagement エディション
追加情報
Release Multiple Contacts from Journey Waits Simultaneously
概要
ジャーニーの待機アクティビティから退出するためのAPIは、これまで1件の連絡先毎にAPIコールが必要でしたが、Members 配列による指定で100 件までの連絡先を一度の API リクエストで処理することが可能となります。
追加情報
- 対象:Journey Builder使用可能なお客さま限定
- Insert Contacts into a Journey Asynchronously (can be outdated or unavailable during release preview)
Use AMPscript to Encode JWTs with RSA Signatures
概要
AMPscript の GetJWTByKeyName()
関数を用いることで、JSON Web Token (JWT) を RSA 署名(SHA-256, SHA-384, SHA-512 ハッシュ関数)でも暗号化できるようになりました。
以前までは HMAC 署名のみ可能でしたが、第2引数に指定可能な暗号化手段が拡張されました。
追加情報
- 対象:全Marketing Cloud Engagement エディション
- 利用方法:
- RSA 秘密鍵を含む .asc ファイルを キー管理 に保管
- JWT を暗号化するために、
GetJWTByKeyName()
関数を利用 - 第一引数にキーの外部キーを用いることで使用可能
- 参考資料: GetJWTByKeyName() (can be outdated or unavailable during release preview)
Journeys
Give Journeys a High System Priority
概要
Journey に [High] システム優先度を設定が可能になります。
システム優先度は、これまで 低(Low) および 標準(Standard) が選択可能となっていましたが、MC管理者は
高(High)の優先度を選択可能となります。
追加情報
- 対象: コーポレートおよびエンタープライズ Edition、およびJourney Builderアドオン
Get Useful Journey Information on the Canvas
概要
キャンバス上で素早く Journey のアクティビティ総数の確認、および、そのバージョンのDefinitionIDを取得が可能になります。
対象:コーポレートおよびエンタープライズ Edition および Journey Builder アドオン利用
理由:この機能よりJourney Builder パフォーマンス問題に対しして容易にドラブルシューティングが可能になります。
Send a Larger Volume of Emails with High-Throughput Sending
概要
ハイスループット送信を有効化することで、今までの 2 倍以上の量を送信することができるようになります。
追加情報
3月のリリースにてジャーニーの設定画面上のオプション「Journey Builderハイスループット送信」が追加されました。
Journey個別に有効化が可能ですが、有効化後に無効にすることはできないなど考慮事項がございますので下記考慮事項をご確認の上、ご利用のご検討と活用をお願いいたします。
Specify Inbox Message Send Dates in Journey Builder
概要
Journey Builder からの受信トレイメッセージの配信で、開始日時と終了が設定可能になります。
MobilePush の画面より、受信トレイ、インタラクションを選択した際に、下記のようにプッシュ送信日の設定開始日時(開始日時)と受信トレイの有効期限の日時(終了日時)を任意で設定可能になります。
Journey Builder のアクティビティを通過するタイミングより前の日時を開始日時とした方が、運用上わかりやすいです。
以前は指定ができず、Journey をアクティブ化した日時が開始日時、その1年後が終了日時に自動で設定される挙動でした。
対象:コーポレートおよびエンタープライズ Edition および Journey Builder アドオン利用
Improve Journey Performance with Recommendations
概要
Journey Builder のパフォーマンス向上のため、レコメンド機能が補強されました。
古くなったコンテンツの利用や、最後の待機が長い場合などもレコメンドの警告として表示されるようになります。
対象:コーポレートおよびエンタープライズ Edition および Journey Builder アドオン利用
Messaging
Shorten SMS Links in MobileConnect and Journey Builder
概要
MobileConnect と Journey Builder の SMS で、「Marketing Cloud Engagement」短縮リンク機能が追加されます。
すべての購読者の合計クリック数と購読者ごとのユニーククリック数をトラッキング可能となります。
対象:Hyperforce 組織でのみ使用可能
追加情報
Hyperforce組織上では既存のBitly による短縮機能に加え追加の短縮リンク機能の2種類いずれかを利用可能となります。
Hyperforce以外の組織上は既存のBitlyのみで変更はございません。
Secure a Custom Domain for SMS Link Shortening in MobileConnect
概要
上の Marketing Cloud Engagement 短縮リンクの場合、カスタムドメインを使用可能となります。
対象:Hyperforce 組織でのみ使用可能
機能有効化は、担当営業またはサポートに問い合わせください。
Simplify SMS Messaging by Using DLT Templates in MobileConnect
概要
MobileConnectとJourney Builderのメッセージ用テンプレートが用意されました。
対象:インドのHyperforce 組織 (Stack 401) でのみ使用可能
*Telecoms Regulatory Authority of India (TRAI)規制に準拠したテンプレートのため
Add MobilePush to Your Flutter Mobile Apps
概要
これまで MobilePush は iOS/Android の Native アプリ向けSDKと、React Native/Cordova の plugin の提供がありました。
今回、Flutter 用 plugin を正式に提供することになりました。
ただし、Inbox メッセージや Location メッセージを利用できない等の制限事項もございますので、最新のplugin情報をご確認の上ご活用ください。
Test and Troubleshoot Your App Configuration Using the MobilePush Diagnostic Tool
概要
アプリの設定をテスト/トラブルシュートするために MobilePush 診断ツールを利用可能となります。
Administer MobilePush の権限を持つユーザーにて[管理]タブからテスト対象のアプリのSettingsからご活用ください。
- 対象: すべてのMarketing Cloud Engagement エディションに適用されます
- ご利用可能日: 2024 年 5 月から順次利用可能
MobilePush Developer Documentation Has Been Updated
概要
MobilePush Developer ドキュメントがパブリッシュされました。
既存の GitHub 上にて提供中の内容に加えた情報も含まれますのでご活用ください。
Enhance Message Engagement Tracking with More MobilePush Events
概要
Event Notification Service (ENS)に、以下のMobilePush Eventが追加されます。
- Push Sent
- Push Not Sent
- Push Bounced
- Push Open
- In-App Delivered
- In-App Displayed
- In-App Dismissed
- Inbox Open
セットアップ > 機能設定 > イベント通知 > 購読 にて設定可能です。
Stay Compliant with Apple Privacy Regulations with the New Privacy Manifest
概要
Apple 社のアプリ審査要件として新たに追加された Privacy Manifest に対応した MobilePush SDK バージョン 8.1.2 がリリースされました。Privacy Manifest は最新板の 8.1.2 だけに追加されていますのでお客様側の都合で 8.1.2 へバージョンアップができない場合は、お客様側で Privacy Manifest ファイルをアプリに追加しこちらのページ の記載内容を設定頂く必要があります。
Adopt the New Authentication Pattern for Android Applications in MobilePush
概要
2024年6月の Google 社の FCM レガシーエンドポイント廃止に伴い、お客様側では Android アプリのアラートメッセージ (プッシュ通知) 配信を継続的に利用できるように、新しい設定を実施する必要があります。
新しい方式で配信を利用し続けるためにはお客様側で Google の Firebase 管理画面から Service Account JSONファイルをダウンロードしMC管理画面にアップロード頂く必要があります。
追加情報
Marketing Cloud Personalization
Track More Marketing Cloud Personalization Product Metrics
概要
Unique Visitor数やImportとExportのデータ量、Trigger発火数、Campaign response数、Event数をアカウント全体およびデータセット単位で俯瞰して閲覧すること(CSV出力)が可能となります。
UIより[Report] | [Personalization Consumption]から遷移し利用可能となります。
公開日: 2024.06.12
この情報は役に立ちましたか?
ご意見お待ちしております。
フィードバックありがとうございます。
より役に立つために
役に立たなかった一番の理由を教えてください。