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    住宅販売の営業マンがSalesforce導入リーダーになったら。定着化までの奮闘記:株式会社アイダ設計事例

    住宅販売の営業マンがSalesforce導入リーダーになったら。定着化までの奮闘記失注商談をインサイドセールスが引き受け、復活商談として掘り起こして店舗へとつなぐ失注リサイクルについてSalesforceの標準機能を用いて構築した事例についてお話しいただきます。また、Account Engagement (旧 Pardot)のEngagement Studioを活用した ”シナリオに沿ったメール送信の自動化とお客様ごとに表示するコンテンツを動的に切り替えるダイナミックコンテンツ” による近隣店舗へのお客様誘導を実現したエピソードもお届けします。https://play.vidyard.com/7qZjv9Xa6EaMydS7X8RNBdSFUG TrailblazerウェブセミナーとはNTTテクノクロス株式会社 鈴木様が司会を務めるウェブセミナーです。​毎回、テーマに応じたTrailblazerの方をゲストスピーカーとしてお迎えし、Salesforceの活用経験談や、困難を乗り越えた秘訣などをお話いただきます。

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    連載:『営業改革のコンパス~規模に応じたトランスフォーメーションの最適設計~』vol.11

    前回Vol. 10 に続いて、上記の図「営業改革プロジェクトの標準的なプロセス」からステップ2 チーム結成・メンバーの選定以降を解説していきます。ステップ2 チームの結成・メンバーの選定 「営業が強い」とされる組織であればあるほど、経営者や営業担当役員など上層部が強い意志を持って、オーナーとして関与しない限り、改革をやり遂げられません。実際、「営業改革を実施する」と号令を発するプロジェクト・オーナーは、経営トップや役員が多いようです。​その後、多くの企業では経営企画部や営業推進部からプロジェクト・リーダーやメンバーが選出され、プロジェクト・チームが作られます。メンバーは専任で選ばれる場合もあれば、兼任の場合もあります。理想的なのはメンバーがプロジェクトに専念できる形ですが、コアメンバーでない限り、兼任メンバーとして各部門長やリーダーが集まり、営業改革の具体的な方向性を議論し、現場浸透を推進する役割を担うことが多いのが実態です。​営業改革のコアメンバーは5名ほどで、10名を超える企業はまれです。なお、兼任者がプロジェクトにかけている工数は、だいたい1週間に6時間程度(2時間×3日、もしくは3時間×2日)で、数カ月続けることが多いようです。この中で、営業業務の調査・整理、営業プロセスの作成やフェーズの定義、トレーニング計画の立案などをおこなっています。​では、具体的にどのような人物がチーム・メンバーに選定されているのでしょうか。プロジェクトや営業現場の経験があるか、ITリテラシーや分析能力はどうかなど、さまざまな選定基準が考えられますが、多数のプロジェクトを見る中で、成功している事例には次のような特徴が見られました。​まず、プロジェクト・リーダーですが、力強く周囲を巻き込んでいくタイプ、淡々と仕事を進めるタイプ、現場に積極的に出ていくタイプ、メンバーの後ろで見守るタイプなど、リーダーシップスタイルそのものは千差万別でした。ただ、共通するのは「絶対に成功させるんだ」という熱い思いを持ち、ブレない強さを持っていること。どのプロジェクト・リーダーも、現場の反発やITシステムのトラブルなどの諸問題に直面したときに、メンバー任せにするといった中途半端な対応をとらず、日々現場で顧客を相手に頑張っている営業担当者の立場で考え、優先順位を決めて行動していました。ステップ3 方針決定、ビジョンやゴールの設定、価値観のすり合わせプロジェクトの重要なポイントとなるのが、「方針決定、ビジョンやゴールの設定、価値観のすり合わせ」です。ここがまさに改革方針の決定段階であり、営業改革をすることで、「具体的にどのような営業スタイルになるのか」「これまでできなかった何が実現できるようになるのか」「自分たちにどのようなメリットがあるのか」を明確にしていきます。​改革方針は企業の置かれた状況によって大きく変わってくるでしょう。プロジェクト発足のきっかけは似たようなものであったとしても、改革の方針や道筋は企業によってさまざまだと思います。基本的な「見える化」と呼ばれる営業現場の透明性の確保については、どの企業も最初にあたりまえのように出てくるキーワードですが、業界内の順位、顧客からの評価、ビジネスモデル、自社特有の営業風土やこれまでの取り組みの歴史によってその後のアプローチは変わってきます。自社の営業はどうあるべきなのか、そのために必要なスキルはなんなのか、数年後の自社の営業像をすり合わせます。まさに新たな営業部門の「価値観」が決められる段階です。​この段階で行ういくつかの施策をご紹介します。​・顧客インタビュー改革の方向性のヒントは顧客にあります。これまで長期にわたって取引をしていただいている顧客や、つい最近取引を開始していただいた顧客、逆に離れてしまった顧客などに、「なぜ自社を選んだのか」「改善点はどこか」「営業に求めることはどのようなところがあるのか」をヒアリングしていきます。​・営業現場のインタビューと業務調査営業現場のインタビューと業務調査の目的は大きく2つ。「業務の実態を把握し、改善点を見つけること」で現在の営業担当者やマネージャーの業務を実態調査、改善策につなげる。「現場のリーダーを見つけること」で改革を進めていく中で力になってくれる候補をリストアップしていきます。​・ビジョン設定を目的としたワークショップ顧客インタビューや営業現場のインタビューと業務調査の後は、あるべき営業の姿や新しい業務フローなどを作る過程に入ります。この段階で現場を巻き込んだワークショップ形式で新しいアイデアを集めることをお勧めいたします。​ワークショップにはたくさんのやり方がありますが、ここでは重要と思われるワークショップをご紹介します。​ワークショップ1:カスタマージャーニーマップワークショップ顧客視点で自社のWebサイトや提案書を見てみると、改善すべき顧客との接点や、スピード感が足りない所などがわかります。営業として顧客に対面する前の段階で、顧客はどのように自社を見ているのかをあらためて見直すきっかけにもなるでしょう。​ワークショップ2:営業プロセスの標準化、フェーズ作成ワークショップ顧客の立場になって自社を見つめた後は、自社の業務フローや営業プロセスについて考えます。「新規顧客と既存顧客」「直接販売と間接販売」などで考慮すべき点があれば、そのフローや注意点を書き出します。その上で案件のフェーズと確認項目を決めます。その内容は営業マニュアルを作成する際に活用し、ある程度の期間実行した後に現場の意見を反映しながら修正していきます。​ワークショップ3:KPIダッシュボード作成ワークショップ営業部門が新しい営業スタイルを実行し、きちんと結果に結びついているかを確認するのがダッシュボードです。いわゆる分析ツールで、経営者向け、営業マネージャー向け、営業担当者向けなどに最適化することができ、目標の達成状況や、抜け漏れなどを確認することが可能になります。​・営業の業務整理、ルールの作成、その他ワークショップの結果を反映した業務フロー図の作成を行います。最終的に、「営業がやるべき仕事とそうでない仕事」「新しい組織構成」などにも踏み込む必要があるでしょう。事例で取り上げた企業では、かなりの割合でこの業務整理を行い、営業から事務作業を減らし、顧客への時間を増やしていました。​次回は、営業改革プロジェクト ステップ④情報プラットフォーム(ITシステム)選定以降について解説していきます。公開は10/18(木)を予定しております。​​著者:田崎純一郎(たさき じゅんいちろう)セールスフォース・ドットコムセールスイネーブルメントシニアディレクター​————————————————完全版eBookをダウンロード提供中本連載『営業改革のコンパス~規模に応じたトランスフォーメーションの最適設計~』第3章(Vol. 10〜13の記事)は、完全版のeBookにまとめています。ぜひ、下記からダウンロードしてお読みください。【 第3章 ダウンロードはこちら 】​Vol. 6~9の記事は第2章の内容になります。第2章のeBookにて完全版を公開しております。ぜひ、下記からダウンロードしてお読みください。【 第2章 ダウンロードはこちら 】​​Vol. 1〜5の記事は第1章の内容になります。eBookにて完全版を公開しております。ぜひ、下記からダウンロードしてお読みください。【 第1章 ダウンロードはこちら 】​連載記事<第1章>Vol. 1 営業改革で解決したい課題は何か - 営業組織の規模と営業改革テーマVol. 2 営業マネジメント50人の壁 ― 営業支援システムの導入率からみる営業組織の課題Vol. 3 営業組織の規模によって異なる課題感 ― データの収集と活用Vol. 4 現場が見えなくなる中規模組織Vol. 5 使いこなせていない51名以上の営業組織は「営業案件の可視化やパイプライン管理ができていない」​<第2章>Vol. 6 営業活動は不完全情報ゲームVol. 7 営業を“群衆”ではなく“組織”に -情報を使って160時間の使い方を最適化Vol. 8 営業情報は製品中心ではなく「顧客データを中心」にフロントとバックをつなげるVol. 9 作ったものを売る営業から、売れるものを作る会社へ​<第3章>Vol. 10 営業改革プロジェクトでは、どんな困難に直面するのか?Vol. 12 情報プラットフォーム(ITシステム)選定 ~ 組織変更の実施、教育・社内トレーニングVol. 13 KPI、データ分析と活用 ~ 定着化と展開​<関連セミナーご案内>Salesforceでは、営業改革をサポートするウェブセミナーをご用意しています。あらゆる企業規模・業界において営業マネージャーの方々がどのようにSalesforceを活用すべきかをご紹介します。ぜひご活用ください。https://successjp.salesforce.com/article/NAI-000042

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    連載:『営業改革のコンパス~規模に応じたトランスフォーメーションの最適設計~』vol.10

    営業改革プロジェクトでは、どんな困難に直面するのか? 営業改革であっても新製品開発であっても、プロジェクトというものは組織のなかで日常業務とは異なる特別なことを行うものです。多くの場合、プロジェクト・メンバーの中にその経験者は存在せず、複数の部門からプロジェクト担当者が臨時に集まって構成されます。プロジェクトによっては、専任担当者もいれば兼任担当者も存在し、モチベーションや認識、優先順位に違いも少なからず発生します。​その中でもステークホルダーが多く、社内でもひときわ声の大きく、往々にして強い立場にある営業部門の改革を行おうというのが営業改革プロジェクトです。「いまの営業部門にいったい何の問題があるんだ」「もっとインセンティブを増やすか、営業経費の枠を大きくしてくれれば、結果は出せる」と、従来のやり方を変えることへの抵抗感もひときわ強くなるでしょう。それでも改革をやり遂げるには、営業に関する既存の枠組みを理解し、不要な慣習を壊し、新しい営業の枠組みを作り、現場の担当者に納得してもらい、新しい働き方を浸透させるという長い道のりであることを覚悟しなくてはなりません。​営業改革は通常、以下のステップで進みます。ステップ1 プロジェクトの発足とゴール・ビジョンの設定ステップ2 チームの結成、チーム・メンバーの選定ステップ3 改革方針・内容の決定、業務の標準化とKPIの設定ステップ4 実現のための情報プラットフォーム(ITシステム)の選定ステップ5 社内教育トレーニングの企画・パイロットの実施ステップ6 KPI見直し・チューニングステップ7 定着化・展開​実際に営業改革を行った企業も概ね同じような形で改革に取り組んでいます。その過程ではさまざまな困難に直面しますが、この章では、特にポイントとなる要素について説明したいと思います。それを念頭に置いて、改革の事例を見ていくと、各企業がどのような状況に置かれ、どのような工夫をしたのかが把握しやすくなるでしょう。​まず、「プロジェクトの発足とゴール・ビジョンの設定」について解説していきましょう。ステップ1 プロジェクトの発足とゴール・ビジョンの設定 「今のままでは以前のように売れないし、営業担当者が疲弊するばかり。何かしなくてはいけない」という危機感を抱きつつも、営業改革プロジェクトの開始にまでなかなかこぎつけられない。「何をきっかけに、プロジェクトを発足させればよいのか」と、悩んでいる方も多くいらっしゃると思います。​こちらのグラフは営業改革にある程度の関心を持ちセミナーに申し込まれた1,476人のアンケート結果です。営業改革を行う上でどのような情報を求めているかを聞いたところ、「営業改革プロジェクト発足のきっかけ、ビジョンとゴール」と「分析、KPIと日々のオペレーション」に回答が多く見られました。営業改革プロジェクトのきっかけに悩んでいらっしゃる企業担当者はかなりの割合です。自身は危機感を持っているが、なかなか周囲の理解を得られない。これまでのやり方を変えなくてはならないけれども、具体的に何から手を付け、どのように進めていけばよいのかわからない……。そのような気持ちが透けて見える結果です。​多くの場合、営業改革プロジェクトが発足するのは自社にとってインパクトのある、何らかの出来事が契機となります。たとえば、M&Aを行い、買収した企業とのシナジー効果を出すために、営業プロセスを統一する必要が出た。あるいは、経営者や事業責任者が交代し、これまでとは違うマーケットに展開することが決まったので、関連する営業戦略や販売プロセス、代理店施策に変更を加えなくてはならなくなった。​このように何らかの新しい状況が生まれ、経営者が問題意識を持ったり、機会や脅威を見出すなどして、改革の号令が発せられます。​実際、社内でも強い立場にある営業部門を改革するのは、トップダウンで始まることが多いようですが、一部には、新たな状況に危機感を抱いたマネージャーなどの有志が上層部に働きかけ、企業全体に広げていくこともあります。こうしたボトムアップ型のときには有力な後ろ盾(社長、役員、営業部門長など)に十分な根回しを行い、改革の内容、進め方などを十分理解し納得してもらい、援護射撃をしてくれる状況をつくることが重要になります。ここで大切なのは、トップ “ダウン”にしても、ボトム“アップ”にしても、きちんと上層部(トップ)と現場(ボトム)が危機感を共有することです。​次に営業改革プロジェクトのビジョンや目指すべきゴールについて考えてみましょう。​どのようなプロジェクトであっても、目指すべきビジョンやゴールがなければ改革への抵抗に負け、空中分解する可能性があります。営業のビジョンを決め、何をもって営業改革プロジェクトの成功とするのか。それを決めないことにはプロジェクトにはならないと考えられます。「2年以内に売上を30%上げる」「新しいデータに基づいた営業スタイルを確立する」「分業体制を確立し、インサイドセールスチームが作成する案件数を全体の25%以上にする」など、営業改革プロジェクトにはビジョンやゴールが必要です。​ただ、実際に営業改革を行なった企業に取材をしてみると、具体的な数値目標を掲げプロジェクトをスタートした企業はそれほど多くはありませんでした。ステップ3「方針決定、ビジョンやゴールの設定、価値観のすり合わせ」のパートでイメージ作りが行われるなど、プロジェクトを進めながら決めていく企業がほとんどでした。またそこでも数値は出さず、まずは新しいやり方に変えて、その後どの数値を改善していくかを決めるやり方を行っている企業もありました。​これは、数値は無くてもいいということではないと思います。これまでのやり方で各種数値が計測されていない場合、新しい目標数値が適正かどうかこの時点ではわかりません。この段階で無理して数値目標を決めるよりも、まずは営業活動を可視化し、現状の数値を正しく計測するところから始めるという方針なのだと思います。​また、会社の文化として「日々改善」といったものがあれば、「常に改善していく」という意識が全社員に根付いていますので、わざわざ目標数値を設けるのではなく、これからの方向性を示すことでどこに向かって改善していけばいいかがわかり、具体的な改革が進むようになるのではないかと感じました。​次回は、営業改革プロジェクト ステップ2 チームの結成・メンバーの選定以降について解説していきます。公開は11/11(木)を予定しております。​​著者:田崎純一郎(たさき じゅんいちろう)セールスフォース・ドットコムセールスイネーブルメントシニアディレクター​————————————————完全版eBookをダウンロード提供中本連載『営業改革のコンパス~規模に応じたトランスフォーメーションの最適設計~』第3章(Vol. 10〜13の記事)は、完全版のeBookにまとめています。ぜひ、下記からダウンロードしてお読みください。【 第3章 ダウンロードはこちら 】​Vol. 6~9の記事は第2章の内容になります。第2章のeBookにて完全版を公開しております。ぜひ、下記からダウンロードしてお読みください。【 第2章 ダウンロードはこちら 】​​Vol. 1〜5の記事は第1章の内容になります。eBookにて完全版を公開しております。ぜひ、下記からダウンロードしてお読みください。【 第1章 ダウンロードはこちら 】​連載記事<第1章>Vol. 1 営業改革で解決したい課題は何か - 営業組織の規模と営業改革テーマVol. 2 営業マネジメント50人の壁 ― 営業支援システムの導入率からみる営業組織の課題Vol. 3 営業組織の規模によって異なる課題感 ― データの収集と活用Vol. 4 現場が見えなくなる中規模組織Vol. 5 使いこなせていない51名以上の営業組織は「営業案件の可視化やパイプライン管理ができていない」​<第2章>Vol. 6 営業活動は不完全情報ゲームVol. 7 営業を“群衆”ではなく“組織”に -情報を使って160時間の使い方を最適化Vol. 8 営業情報は製品中心ではなく「顧客データを中心」にフロントとバックをつなげるVol. 9 作ったものを売る営業から、売れるものを作る会社へ​<第3章>Vol. 11 チームの結成・メンバーの選定 ~ 方針決定、ビジョンやゴールの設定、価値観のすり合わせVol. 12 情報プラットフォーム(ITシステム)選定 ~ 組織変更の実施、教育・社内トレーニングVol. 13 KPI、データ分析と活用 ~ 定着化と展開​​<関連セミナーご案内>Salesforceでは、営業改革をサポートするウェブセミナーをご用意しています。あらゆる企業規模・業界において営業マネージャーの方々がどのようにSalesforceを活用すべきかをご紹介します。ぜひご活用ください。https://successjp.salesforce.com/article/NAI-000042​​

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    連載:『営業改革のコンパス~規模に応じたトランスフォーメーションの最適設計~』vol.7

    営業を“群衆”ではなく“組織”に -情報を使って160時間の使い方を最適化元来営業活動は情報戦ですが、現代の営業活動はITを使った高度な情報戦に変化しつつあります。21世紀において、機械やロボットの無い製造革命はありえないのと同じように、ITの無い営業改革もありえません。ただ営業改革とは単に新しい営業プロセスや営業支援ツールを導入することではありません。顧客が変化したいま、顧客中心の発想に立って従来の営業活動を見直し、情報に基づいて営業担当者が行動できる「環境」や「仕組み」を整えることです。​企業の営業力は、営業個々人の能力だけなく、企業としてその営業組織に与えている製品や組織構成、文化にも左右されます。企業ブランド、企業文化、製品やサービス自体が持つ競争力、営業戦略、組織構成、業務範囲、給与のインセンティブ設計、経費の予算、提供しているPCやスマートフォンのスペック、座席の配置など、そのすべてが企業の営業力を決める要因になりうるのです。​営業改革によって営業組織を取り巻く環境や仕組みを変える場合、その新たな環境や仕組みは社内の都合が優先されたものではなく、顧客のためのものでなければなりません。社内の業務手続きも、顧客のために連携がとれるような新たな仕組みにつくり替えていく必要があります。​しかし、この改革には少なからず懐疑的な見方をする社員も存在します。場合によっては、古き良き昭和の営業スタイルに固執し、あからさまな抵抗を行う社員でも出てくるでしょう。「そんな改革は時期尚早だ」「ここまでできなければやる意味がない」「これまでやれてきていたのに、なぜ変える必要があるのだ」など、先延ばしにする抵抗はさまざまです。営業改革プロジェクトを進める上で、プロジェクトメンバーはこのような抵抗勢力と対話をし、理解を求め、時には戦わなければいけません。​そのような時には、何事も原理原則に戻ることが重要です。自社の営業とは何のために存在するのか、企業ビジョンを実践するためにどうあるべきか。その認識が曖昧だと、現状維持派に付け込む隙を与えてしまいます。改革の推進者であるならば、ビジョンや原理原則を社内の誰にでもわかるように話せなければなりません。​では、そもそも企業において営業の役割や求められていることはなんでしょうか。それは、会社の代表として顧客と接し、さまざまな手段を使って顧客の購買の支援を行い、顧客と自社に利益をもたらすことです。別にとりたてて特別なことは何もありません。​しかし、どのような企業であっても、ヒト、モノ、カネに加え、時間・情報など資源に制約があります。その中で正確な売上予測を行い、それに基づいた投資と人材教育を行わなければ、利益や結果は運任せとなり、安定した会社経営は望めません。正確な売上予測を行うには、営業担当者がどこに行くのか、どの条件を優先的に追うのかなど、一定のルールに基づいた営業活動を行い「資源の浪費」を防ぐ必要があります。​ここでいう資源とは営業一人一人がもつ「時間」のことです。営業担当者が活動できる時間は1日8時間、1カ月で20営業日とすると、月に160時間しかありません。営業担当者やマネージャーは限られた情報を手掛かりに、限られた時間をどの顧客や案件に振り向けるのか判断をしなければなりません。​また、個人の能力には通常凸凹があります。なんでもできるスーパーマンはほとんどいません。よって、それぞれの得意・不得意を見極めて、互いに補完し合える体制にしていくことも大切です。企業は営業担当者の属人的スキルに頼り、良くも悪くも個人の努力や運任せの状態を放置したままでは、「営業“組織”」ではなく、「営業の“集団”」か「営業の“群衆”」となってしまいます。営業組織の構成員であれば、どの担当者もある程度のパフォーマンスを出せる環境を作ってこそ規模拡大や成長を遂げられるのです。​様々な制約がある中で、資源の浪費を防ぎ結果を出すためには、営業情報を適切に管理しなければなりません。営業情報を適切に管理することで、資源の浪費を防ぎ、企業の販売能力を大きく高めることが可能になります。​次回は、営業情報を適切に管理した際に、売上が立つために鍵となる顧客に関する情報管理について解説していきます。公開は11/18(木)を予定しております。​​​著者:田崎純一郎(たさき じゅんいちろう)セールスフォース・ドットコムセールスイネーブルメントシニアディレクター​————————————————完全版eBookをダウンロード提供中本連載『営業改革のコンパス~規模に応じたトランスフォーメーションの最適設計~』第3章(Vol. 10〜13の記事)は、完全版のeBookにまとめています。ぜひ、下記からダウンロードしてお読みください。【 第3章 ダウンロードはこちら 】​Vol. 6~9の記事は第2章の内容になります。第2章のeBookにて完全版を公開しております。ぜひ、下記からダウンロードしてお読みください。【 第2章 ダウンロードはこちら 】​​Vol. 1〜5の記事は第1章の内容になります。eBookにて完全版を公開しております。ぜひ、下記からダウンロードしてお読みください。【 第1章 ダウンロードはこちら 】​連載記事<第1章>Vol. 1 営業改革で解決したい課題は何か - 営業組織の規模と営業改革テーマVol. 2 営業マネジメント50人の壁 ― 営業支援システムの導入率からみる営業組織の課題Vol. 3 営業組織の規模によって異なる課題感 ― データの収集と活用Vol. 4 現場が見えなくなる中規模組織Vol. 5 使いこなせていない51名以上の営業組織は「営業案件の可視化やパイプライン管理ができていない」​<第2章>Vol. 6 営業活動は不完全情報ゲームVol. 8 営業情報は製品中心ではなく「顧客データを中心」にフロントとバックをつなげるVol. 9 作ったものを売る営業から、売れるものを作る会社へ​<第3章>Vol. 10 営業改革プロジェクトでは、どんな困難に直面するのか?Vol. 11 チームの結成・メンバーの選定 ~ 方針決定、ビジョンやゴールの設定、価値観のすり合わせVol. 12 情報プラットフォーム(ITシステム)選定 ~ 組織変更の実施、教育・社内トレーニングVol. 13 KPI、データ分析と活用 ~ 定着化と展開​<関連セミナーご案内>Salesforceでは、営業改革をサポートするウェブセミナーをご用意しています。あらゆる企業規模・業界において営業マネージャーの方々がどのようにSalesforceを活用すべきかをご紹介します。ぜひご活用ください。https://successjp.salesforce.com/article/NAI-000042

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