AI 活用の価値と課題

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公開日: 2024.01.30

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この記事で学べること

  • 生成 AI のビジネスインパクトとは
  • 生成 AI の課題

昨今大きな話題を呼んでいるジェネレーティブ AI (生成 AI )は、個人の利用だけでなく、ビジネスでの活用においても、その可能性に注目が集まっています。

従来の AI は予測・分類や翻訳などを得意としていましたが、生成 AI はまさに新しい何かを“生み出し”ます。人間からの指示(プロンプト)に応じて、メールや記事などの文書、画像、音楽といったものが生成できるのです。

関連記事: 生成AIとは?AIとの違いやデメリット、問題点を簡単にわかりやすく解説 | セールスフォース・ジャパン

AI の進化は第1波と呼ばれる「予測 AI」から現在の第2波「生成 AI」へと移り、これまでにないインテリジェンスを提供できるようになっています。

今後訪れる第3波は「自律型エージェント」、そして第4波では「汎用人工知能」が利用できると予測されています。

※ AI の発展については、他の分類方法もあります。ここで紹介したものは一つの考え方です

出典:https://www.salesforce.com/jp/blog/jp-swtt2023-eventreport/

このように AI は今後も進化し続けると予想されていますが、現在注目を集めている生成 AI は果たしてビジネスにおいてどのような意味を持つのでしょうか。

ビジネスにおける生成 AI の価値

ここで弊社ブログの要約をご紹介します。

「現在、とんでもないことが起こっています。

 生成 AI の登場はとても大きなインパクトです。生成 AI はプログラミングの作業無しに“言葉”で新しいアウトプットを生み出すことができます。まさに新時代に突入しました。

 毎日利用されるソフトウェア内で生成 AI が稼働し始めると、多くの人が感じていた、白紙状態の文書やプレゼン資料に向き合う恐怖から開放されます。部下に対するように、「言葉」で指示できることもあり、書類があっという間に完成します。

 空いた時間は、書類の中身や提案内容をさらに良いものに仕上げていくという、より人間的で生産的な活動に割けるようになるのです。」

関連記事: AI時代のリスキリングで、未来を再創造する - Salesforceブログ

これまでビジネスにおける AI といえば自動分類やレコメンデーションを思い浮かべる方が多かったかもしれません。しかし、昨今は ChatGPT を始めとする生成 AI のツールが日常のものになり、こうした機能をビジネスに取り入れようとする動きが広がっています。

実際、Salesforce が実施した新しい調査では、86%の IT リーダーは、近い将来、生成 AI が組織で大きな役割を果たすようになると考えています。

ビジネスにおける大きなインパクトが予想される生成 AI ですが、とりわけ CRM の領域ではどのような変化をもたらすでしょうか。

近い将来において想定されるユースケースをご紹介します。

ユースケースのイメージ

  • セールス領域
    • 営業担当は、高度にパーソナライズされたメールを生成 AI で作成し顧客に送信できます。これにより顧客対応や見込み調査が合理化されるだけでなく、貴重な時間を節約できます。
    • 営業の通話記録から、すぐに使える要点を簡潔にまとめます。また重要なポイントや顧客センチメント、次のステップを特定し、営業チームが商談を進めるサポートをしてくれます。
    • 関連記事:Salesforce、Sales Cloudの生成AI機能を日本市場で2月14日より一般提供開始
  • サービス領域
    • サービスエージェントは、お客様ひとりひとりにパーソナライズされた応答を自動生成することができるため、メールやメッセージで顧客にすばやく対応できるようになります。またやり取りの要約を自動で作成することができます。
    • ナレッジ記事のドラフト案が自動生成されます。人間の担当者はそれらをレビューして仕上げるだけなので、ナレッジ記事の執筆に要する時間が大幅に短縮され、記事を最新の状態に保つことも容易になります。
    • チャットボットによる応答も、それぞれ微妙に異なる顧客からの問い合わせに対し、豊富な情報を駆使して回答できるようになり、初回での問い合わせ解決率を高めることができます。
    • 関連記事:カスタマーサービスを一変させる生成AIの3つの用途 - Salesforceブログ
  • マーケティング領域
  • コマース領域
    • 店内でコンシュルジュに相談するように会話ベースで商品を探すことができます。
    • 過去の購入履歴や閲覧履歴などに基づいて、顧客の興味に基づいたカスタムランディングページを生成できます。
    • 商品説明の作成やローカライズなどの業務を効率化することができます。
    • 関連記事:Commerce GPT について知る Salesforce Trailhead
  • 開発領域
    • 開発者は、AI 駆動のコード生成によって、定型コードの作成や、よく使用されるアルゴリズムの実装などの反復作業を自動化できます。これにより、プロジェクトのタイムラインを短縮し、一貫したコーディング標準を保証して、人的ミスの可能性を最小限に抑えることができます。
    • 関連記事:Einstein for Developers Overview | Salesforce for VSCode (英語)

こういったメリットによって、人間はより顧客と長期的な関係を築いたりするために時間を割けるようになっていくでしょう。

ここまでご説明した背景から多くの企業が、顧客とのつながりを深め、ビジネスをさらに成長させる手段として AI に期待しています。

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AI の課題

一方で多くの人が AI に対し、本当に信頼できるのかという懸念を持っています。

AI の活用は IT リーダーやマネジメント層においても優先事項ですが、同時に多くの方が AI の安全性を疑問視しているとも言われています。

この信頼性に対する懸念が、生成 AI の活用を妨げる要因になっています。なぜこれほど多くの人が AI を信用していないのでしょうか?

一つは正確さです。

  • AI が常に真実を語るとは限りません。生成 AI が全く嘘の情報を返してくることをハルシネーションと呼びますが、これは大きな課題です。
  • また情報が正確であっても、回答の前提にバイアスが入り込んでいたり有害な情報が含まれてくる可能性もあります。
  • AI の回答は信頼できそうな感じがしますが「自信満々に失敗」することがあるため、データが正しく、信頼できるものであることが、ビジネスにおける AI 利用の基本となります。
  • 関連記事:Salesforceのリーダーが考える生成AIの価値 - Salesforceブログ

データプライバシーの問題もあります。

AI 以前のテクノロジーにもあった、こうしたリスクを認識して注意していく必要性があります。

Salesforce が目指すのは、安心して使える信頼できる AI です。

それでは Salesforce が提供する AI がどのようなものか、次のセクションで続けてご紹介いたします。

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