チャットおよび Live Agent の廃止
公開日: 2024.07.08
目次
この記事で学べること
- 従来のチャットサービス (Live Agent) 廃止のタイムラインを知ることができます
- 従来のチャットサービス (Live Agent) の後継サービスである[アプリ内および Web のメッセージング]についての概要を知ることができます
- [アプリ内および Web のメッセージング]への移行ステップ(概要)を知ることができます
本記事の対象となるお客様
本記事は、廃止対象の「従来のチャットサービス (Live Agent) 」をご利用中のお客様を対象にしています。
これからチャット利用を開始したいとお考えのお客様は、[アプリ内および Web のメッセージング]機能をご利用いただく形になります。
機能概要や設定については、本記事内の「[アプリ内および Web 向けメッセージング] への移行の設定ステップ」セクションをご確認ください。
従来のチャットサービス (Live Agent) の廃止について
Salesforce は従来のチャットサービス (Live Agent) を
影響を受けるお客様には製品コミュニケーションメールにてお知らせしておりますが、2026 年 2 月 14 日までに後継サービスである[アプリ内および Web のメッセージング]への移行が必要です。
従来のチャットサービス (Live Agent) とは?
チャットは使っているが、それが廃止対象の従来のチャットサービス (Live Agent) に該当するか分からないというお客様もいらっしゃると思います。
その場合は、設定画面の [チャットの設定] ページを開き、[チャットを有効化]にチェックが入っているか確認してください。
[チャットを有効化]がONになっている場合、従来のチャットサービス (Live Agent)をご利用可能な状態です。
[アプリ内および Web のメッセージング]の概要
Salesforce は Summer '22より、Hyperforce 上に構築され、お客様が日常生活で使い慣れた多くのチャット機能が提供されている新製品の [アプリ内および Web 向けメッセージング] をリリースしました。[アプリ内および Web 向けメッセージング] では、いつでも再開できる非同期かつ永続的な会話をサポートしています。
※非同期な会話は、スマートフォンのチャットアプリをイメージしていただくとわかりやすいかと思います。
非同期な会話以外にも、多くのお客様からご要望をいただいていた以下の機能を利用可能です。
- エージェントと顧客双方でのファイルのやりとり
- 営業時間に基づき、チャットボタンの表示を動的に切り替え
- エージェントの[別名]の設定
- フローや Einstein ボット(拡張)へのチャットの転送
- スーパーバイザーの支援を受けつつフラグの無効化無しでの顧客との会話
- リッチコンテンツに対応した Einstein ボット(拡張)
- 開封確認
- 絵文字キーボード
- 推定待ち時間の表示
[アプリ内および Web 向けメッセージング] でどのようなことができるかのイメージが湧きづらい・・・という場合は、Trailheadもありますので、ぜひご
- Salesforce Messaging(Trailhead)英語
- アプリ内および Web のメッセージングの最適化(Trailhead)
なお、従来のチャットサービス (Live Agent) を [アプリ内および Web 向けメッセージング] へ移行する時の考慮事項等は以下ヘルプに纏まっています。移行計画を立てる前に確認をしておきましょう。
[アプリ内および Web 向けメッセージング] への移行のポイント
まずは、非同期チャットがビジネス運営に与える影響を把握しておきましょう。
同期チャットと異なり、非同期チャットでは 24 時間 365 日対応のサポートを提供できる一方で、営業時間外などすぐに対応できない場合があり得ます。「すぐに対応してもらえると思っていたのに・・・」とならないような工夫(注意喚起のメッセージを表示するなど)や、適宜サポートプロセスの見直しが必要です。
以下を参考に、貴社に最適な[アプリ内および Web 向けメッセージング]の設定やサポートプロセスを検討しましょう。
同期チャットと同様のサポートプロセスから始める
[アプリ内および Web のメッセージング] は、非同期チャットで顧客対応にさらなる柔軟性を提供しますが、ブラウザ画面より問い合わせをする顧客は同期チャット(すぐに対応してもらえること)を期待している可能性があることを考慮します。
新機能を活用する
非同期チャットで、より多くのユースケースと機能が利用可能になります!
例えば・・・
- エージェントは、顧客の応答が遅れた場合にチャットを [無効] にすると、業務量を解放して新しいチャットを受け入れることができます。
- エージェントがチャットを誰に転送 / エスカレーションすれば良いかの判断ができない場合、フローへ転送することで適切なキューや、エージェントが対応を継続できます。
- メッセージングセッションの転送(ヘルプ)
- 転送されたエージェントやスーパーバイザーは、Einstein を利用して顧客との会話の概要を確認してから対応をすることができます
応答時間の期待値を設定する
顧客がいつ応答を受信することができるかを分かりやすく示します。
例えば、以下の様な場合に顧客に表示するメッセージを検討します。
- 顧客が営業時間外にセッションを開始した場合
- 顧客の応答が遅れたため、エージェントが会話を終了した場合
非同期チャットでの、より関連性の高いメトリクスを検討する
今までの KPI とは異なる観点でトラッキングが必要になる可能性を考慮します
[アプリ内および Web 向けメッセージング] への移行の設定ステップ
以下は、[アプリ内および Web 向けメッセージング] を使い始めるための
まずはSandboxで設定をお試しください。
- Salesforce 組織の準備
- [アプリ内および Web 向けメッセージング] を利用するための権限を付与する
- アプリ内および Web のメッセージングに対するアクセス権のユーザーへの付与(ヘルプ)
- 「Messaging for In-App and Web User」権限セットライセンスが表示されない場合は、弊社営業担当者へご相談ください
- メッセージングチャネルの作成
- リリースの設定
- Web リリース用のメッセージングの設定(ヘルプ)
- 設定プレビュー
- (任意)事前チャットフォームの設定
手順が多くて不安になった方は、ぜひエキスパートコーチング(7月リリース予定)をお申し込みください。
エキスパートコーチングでは、[アプリ内および Web のメッセージング]を使い始めるために必要な設定や機能概要を学ぶことができます!
※お申し込みには、Premier Success Plan 以上のご契約が必要です
また、上記ヘルプに不明点がある場合は、Salesforce カスタマーサポートへの問い合わせをご確認
上記以外に必要なこと
- 現在、Einstein ボット(標準)をご利用中の場合は、Einstein ボット(拡張)に変更いただく必要がございます。拡張ボットはファイルなどのリッチコンテンツを会話で使用することができます!
- 拡張ボットの設定にある「標準ボットと拡張ボットの違い」を確認し、拡張ボットとしての標準ボットのコピーを行い
、 [アプリ内および Web のメッセージング]で拡張ボットの会話の送受信をできるようにします。 - 個別開発(他社ソリューションやボットとの連携を含む)をしている場合はパートナー様もしくは弊社営業担当者にご相談をお願いします。
- お客様にて計画される切り替え方式によっては、サービスが一時的に利用できない時間が発生する可能性もあります。そのため、必要に応じて社内外のアナウンス等を検討します。
学習ツール
まとめ
- 従来のチャットサービス (Live Agent) は、2026 年 2 月 14 日に廃止されます
- 後継サービスである[アプリ内および Web のメッセージング]への移行が必要です
公開日: 2024.07.08
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