(2024年11月) Salesforceの運用に関する重要なお知らせ
公開日: 2024.11.21
この記事で学べること
- Salesforce コア製品に関する重要な技術情報
- バージョンアップ情報やメンテナンス情報(バージョンアップ以外)、IP アドレスフィルタリングをしている場合に必要なIPアドレス範囲に関する情報、製品廃止情報、リリース更新などの重要情報
- セキュリティに関する重要なアップデート
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本記事は「 Salesforce の運用に関するお知らせ」の 11 月号となります。
こちらの記事では、メンテナンス情報や技術情報、セキュリティ関連情報について、特に重要な更新情報をピックアップしてご紹介いたします。必要なアクションをお客様にいち早く気づいていただくことを目的としていますので、毎月必ずご確認いただけますと幸いです。
2024 年 11 月のトピックはこちらです。
本動画では、先月との差分である赤字の部分について、特に重要な情報をピックアップしてご紹介します。
最初は製品イノベーションです。
Winter ’25 のリリースに関する情報です。
サクセスナビの「Winter ’25 注目の新機能」ページに日本語版 Release Overview Deck が追加されました。「リリースノートではイメージが湧かない・・・」というお客様は、視覚的にわかりやすくなっていますので、ぜひご確認ください。
関連リンク
続いて、Winter ‘25のリリースノート更新情報です。
今月は 10 月 14 日以降に発生した更新のなかから、現行動作に影響を与える可能性がある内容や、注目の機能を抜粋してご紹介します。
No.35 Enhance Flexibility and Reusability in Prompt Flows (Release Update)
まずは、新しく追加されたリリース更新に関する情報です。
「プロンプトフローの柔軟性と再利用性を強化」というリリース更新が追加されました。強制適用時期はSpring '25です。この更新を適用すると、テンプレートトリガープロンプトフローから Flexの種別の プロンプトテンプレートを指定することはできなくなります。フローは 1 つのプロンプトテンプレート種別に制限されなくなるため、代わりに、手動入力を使用するテンプレートトリガープロンプトフローを作成する必要があります。この更新を有効にする前に、Flex プロンプトテンプレート種別を参照する既存のフローがある場合には、手動入力を使用するように更新する必要があります。
No. 36 Close Deals Faster with a Seller-Focused Mobile App (Generally Available)
Salesforceモバイルアプリケーションに関する情報です。
Salesforceモバイルアプリケーションの設定画面に[販売業者向けセールスモバイル環境]のオプションが追加されました。販売業者向けセールスモバイル環境は、重要な情報を今まで以上に簡単に参照および更新したり、スワイプでお客様へ連絡を行うなどして商談を円滑に進めることができます。また、Agentforce(旧
)も利用可能です。
No.37 Identify and Update Instanced Legacy Hostnames
リダイレクトに関する情報です。
以前のSalesforceドメインへのアクセスを確認できるようにするため、Salesforce では、インスタンス名を含む拡張ドメインではないホスト名に対するリダイレクトとリダイレクトログを有効にしました。 Spring '25 で旧 URL から新しい URL へのリダイレクトが停止されますので、それまでに、影響を受けるホスト名への参照を見つけて更新してください。
No.38 Disable Redirections for Legacy Hostnames
私のドメインの設定に関する情報です。
[私のドメイン]の[リダイレクト]セクションが変更され、拡張ドメインがリリースされる前に[私のドメイン]を設定していなかった本番組織で、[Redirect legacy (non-enhanced) My Domain hostnames] の設定を使用できるようになりました。
No.39 Enable LWC Stacked Modals (Release Update)
リリース更新に関する情報です。
「LWC スタックモーダルの有効化」のリリース更新によって、レコード作成または編集モーダルで多数の項目を操作する場合のパフォーマンスが向上しますが、一部のモーダル動作に小さな変更が加えられます。今回のリリースノートの更新では、参照項目経由でレコードを作成した場合、[保存して新規作成] ボタンが表示されなくなるとの記述が削除されました。
No.40 Maintain Access to the Outlook Integration
Outlook インテグレーションに関する情報です。
Microsoft 社 は、Outlook インテグレーションに影響を与えるレガシー機能を廃止する予定です。 Outlook インテグレーションへのアクセスを維持するには、Microsoft 365 の管理者と協力して、これらの変更がリリースされる前にMicrosoft 社による Salesforce Outlook インテグレーション 2024 の更新というナレッジを参考に対応をお願いします。
No.41 Scale Your Sales Funnel with Agentforce SDR
Sales Cloud 用の新しい AI エージェントに関するリリースノートが追加されました。
Agentforce SDR は、確度の高いリードを営業担当者に引き渡したり、ミーティングの予約の提案などをすることができます。日本語提供時期は未定です。
No.42 Coach Sales Reps at Scale with Agentforce Sales Coach
営業担当者をコーチングする AI エージェントに関するリリースノートが追加されました。
Sales Coach Agent は、セールスピッチやロールプレイセッションを分析して、営業担当者がより効果的に案件を進められるよう、オーダーメイドのフィードバックを提供します。日本語提供時期は未定です。
No.43 Verify SAML Integrations (Release Update)
リリース更新に関する情報です。
「SAML インテグレーションを検証」のリリース更新の強制適用時期が Summer ’25 に延期されました。
このリリース更新を適用すると、複数設定 SAML フレームワークのみがサポートされるようになります。
No.44 Update the Salesforce Authenticator App to Version 4.3
Salesforce Authenticator に関する情報です。
サポートされる Salesforce Authenticator のバージョンが 4.3 であることを記載したリリースノートが追加されました。
No.45 Use Einstein Work Summaries for Voice in More Languages (Generally Available)
Einstein 作業概要に関する情報です。
Voice で作業概要を使用できる言語(日本語含む)追加された旨のリリースノートが追加されました。
No.46 Scale Communication with Expanded Session Limits
メッセージングセッションの制限に関する情報です。
同時に実行できるアウトバウンドメッセージングセッションの上限が 3,000 から 4,000 に増加しました。
同時アクティブセッション数(インバウンドとアウトバウンド含む)の上限は 11,000 のままです。
No.47 Turn On Lightning Article Editor and Article Personalization for Knowledge (Release Update)
リリース更新に関する情報です。
「ナレッジの Lightning 記事エディターと記事のパーソナライズを有効化」のリリース更新の強制適用日は 2025 年 6 月 1 日に延期されました。本リリース更新を有効にすると、新しい Lightning 記事エディターを使用したり、記事のパーソナライズを利用できます。
No.48 : Upgrade Data Storage in Developer and Developer Pro Sandboxes
Sandbox のデータストレージに関する情報です。Developer と Developer Pro の Sandbox について、データストレージを追加するためのライセンスが提供されるようになったことがリリースノートに追記されました。
No.49 : The Campaign Member Status Chart is Being Retired
キャンペーンに関する情報です。キャンペーンレコードの詳細画面に表示される「キャンペーンメンバー」の関連リストにはキャンペーンに追加された顧客の状況を確認するためのグラフが表示されていましたが、Winter’ 25 からグラフは表示されなくなりました。今後はグラフで確認する際にはレポート機能をご活用ください。
No.50 : Exclude Organizer-Only Events When Syncing Internal Events
Einstein 活動キャプチャに関する情報です。Einstein 活動キャプチャの「内部行動を同期」という設定が、内部の主催者のみが出席者である行動にも適用されるようになりました。以前は参加者がいない主催者のみの行動は内部の行動とみなされず、「内部行動を同期」の設定状況に関係なく同期されていました。
No.51 : Close Deals Faster with a Seller-Focused Mobile App (Generally Available)
販売業者向けセールスモバイル環境に関する情報です。Winter ’25 で追加された[販売業者向けセールスモバイル環境] では、モバイルから簡単に取引先、リード、商談などを表示および更新できますが、本機能を利用するための権限がリリースノートに追記されました。
No.52 : Monitor Agentforce Service Agent Conversation Consumption with Digital Wallet
Agentforce Service Agent に関する情報です。Salesforce の自立型 AI エージェントである Agentforce Service Agent は使用量ベースの課金モデルですが、デジタルウォレットを使うことで使用状況を確認できるようになりました。
No.53 : Social Customer Service Starter Pack Is Being Retired
ソーシャルカスタマーサービス スターターパックに関する情報です。本機能は廃止が予定されており、契約終了日または11 月 18 日のどちらか早い日付にて機能が廃止されることがリリースノートに記載されました。
No.54 : Automate Common Contact Center Interactions with Agentforce Service Agents
Agentforce Service Agents に関する情報です。コンタクトセンターにおける顧客からの問合せ業務を自動化できる自立型AI エージェントである Agentforce Service Agents の一般提供が開始されたことがリリースノートに追加されました。
No.55 : Upsell Your Business from the Field (Generally Available)
Field Service に関する情報です。Field Service モバイル アプリケーションを使って、顧客向けの見積もりを作成できる機能の一般提供が開始されました。
No.56 : Mobile Home Tab Setting Is Now on by Default
モバイルアプリケーションに関する情報です。すべてのプロファイルでタブ設定にある「モバイルホーム」は「デフォルトで表示」に設定されるようになりました。以前はカスタムプロファイルでは「モバイルホーム」は「デフォルトで非表示」となっていました。
No.57 : Unlock a 360-Degree Customer View with New Foundational Features
Salesforce Foundations に関する情報です。Salesforce Foundations とは、Sales Cloud / Service Cloud / Marketing Cloud / Commerce Cloud / Data Cloud の機能を提供する統合アプリケーションです。本機能が、Sales Cloud / Service Coud / Industries Cloud の組織で提供される旨がリリースノートに記載されました。
No.58 : Configure Mobile Publisher Android Push Notifications with Only Two Firebase Files
モバイルパブリッシャーに関する情報です。モバイルパブリッシャーが Android でプッシュ通知できるようにするための構成方法について、リリースノートに情報が追加されています。
No.59 : Review and Update Settings to Capture Leads from LinkedIn (Release Update)
LinkedIn リードフォームに関するリリース更新に関する情報です。LinkedIn リードフォームから Salesforce にリードを同期している場合は新しい設定を有効にして再設定する必要がありますが、この更新が Sales Cloud のすべてのエディションにて適用される旨がリリースノートに追記されました。
No.60 : Connect Unified Knowledge to More Systems
No.61 : Organize your Knowledge Articles by Mapping Labels to Fields and Data Categories
上記の 2 つは統合ナレッジに関する情報です。統合ナレッジは 3rd Party システムのナレッジを Salesforce に取り込むことができます。この機能について大きく3つの更新があります。1つ目は無償トライアルの延長に関する情報、2つ目はサポートするコネクタが追加されたという情報、3つ目は取り込んだナレッジにラベルを付与する機能が追加されたことで、これらの情報が追加されました。
以上が、10 月 14 日以降のリリースノート更新情報からの一部抜粋となります。
すべての更新情報をご覧頂く場合は、更新情報一覧よりリリースノートをご覧ください。
続いて、インフラ強化です。
こちらはインスタンスリフレッシュに関する情報で、現在計画されているインスタンスリフレッシュの予定をご紹介しています。
主に海外のお客様にてご利用いただいているインスタンスがメインですが、上記の日程にて本番組織、Sandbox 組織ともにインスタンスリフレッシュが計画されています。お手元に Trust サイトからメンテナンスの通知が届いているお客様は事前のご準備をお願いいたします。
またインスタンスリフレッシュに関する準備につきましては、サクセスナビにて解説動画をご視聴いただけますので、該当するお客様は内容を是非ご確認ください。
関連リンク
Spring ’25 に適用されるリリース更新の中から、影響度が高いと思われるものをピックアップしてご紹介します。
影響度が高いと思われるものとして1行目、
Spring '25 からは「Sales Engagement 基本ユーザー」権限セットに Einstein 活動キャプチャへのアクセス権が含まれなくなります。Spring '25以降は、別途「標準 Einstein 活動キャプチャ」権限セットを割り当てる必要がありますのでご注意ください。
次に4行目、画面フローに関する情報です。
ユーザーが画面フローを完了した時点のリダイレクト先を決定するフロー URL パラメーターの検証が厳格になります。
引き続きリダイレクトをさせたい場合は、 [設定] の[信頼できる URL] のリストに対象URLを追加する必要がございますのでご注意ください。
関連リンク
こちらでは一点、更新がございます。
上から2行目、
その他、影響度が高いと思われるものとして、上から5行目、送信者検証のための返信先メールアドレスの検証についてご紹介します。
メールセキュリティ標準の厳格化に伴い、Spring '25 以降は、[私のメール設定] でメールアドレスを検証する必要があります。
Spring '25以降、アドレスが検証されるまで [私のメール設定] の返信先メールアドレスからのメール送信は失敗しますので、すべてのユーザーに [私のメール設定] にアクセスするようご案内ください。
リリース更新に関する情報は以上となります。今回取り上げたリリース更新以外にも、既存のカスタマイズに影響を与える可能性があるリリース更新がございますので、リリース更新の内容をご確認ください。
関連リンク
続いて、その他の更新です。
まずは、Classic ナレッジデータモデル廃止についてです。現在 Classic ナレッジ(記事タイプ)をご利用中のお客様は、Summer ’25 までに、Lightning Knowledge へ移行をお願いします。
移行を支援する移行ツールも提供されております。移行ツールご利用に際しては、事前に Full Sandbox で実行して頂くことが必須となっております。移行ツールに関してはリリースノートをご確認ください。
その他、Classic ナレッジをご利用にあたって、開発されている場合は移行に際して別途、改修が必要になりますのでご注意ください。
Lightning Knowledge では、Agentforce 等の Salesforce が提供している最新機能をご利用頂けますので、是非、前向きに移行の準備をお願いします。
関連リンク
次は、拡張ドメインに関するロードマップです。
Winter ’25 で予定通り本番以外の組織で、拡張ドメイン有効化前の旧 URL にアクセスした際の新しい URL へのリダイレクトが停止されました。本番組織のリダイレクトは Spring ’25 で停止予定です。サクセスナビにリダイレクト停止までの推奨アクションがまとめられておりますので、停止に向けた準備にお役立てください。
関連リンク
続いて、機能の廃止です。
こちらでは一点、更新がございます。
ケイデンスビルダーバージョン 1.0 の廃止ですが、終了時期が 2025 年 6 月となっておりましたが、
関連リンク
こちらは再掲となります。Salesforce Platform APIバージョン21.0~30.0の廃止が、Summer '25(2025年6月)に予定されています。
APIの更新作業は、Salesforce以外のシステムでの作業が必要となります。対応に時間がかかることが想定されますので、対象のお客様にはSalesforceからメール通知も行われております。内容をご確認のうえ早めの対応をお願い致します。
関連リンク
最後に、その他の情報です。
みなさま、Hyperforce をご存知でしょうか。Hyperforce はAmazon Web Services (AWS) 上に構築された新しい インフラです。皆様の組織は、Salesforce が管理・運営しているインフラで稼働している場合と Hyperforce で稼働している場合があります。数年前からSalesforce では、お客様の組織を順次新しいインフラである Hyperofrce へ移行をしています。
Hyperforce への移行に関するメールを受け取られた場合には事前準備が必要になる場合があります。
お客様がスムーズに移行いただけるように[Hyperforce アシスタト]という機能が提供されておりますので、ぜひご確認をお願いします。
関連リンク
本動画や資料に関するアンケートがございます。ぜひみなさまの率直なご意見をお聞かせください。
いただいたご意見をできるだけ反映し、より良いものにしていきたいと考えておりますので、ご協力いただけますと幸いです。
11 月度のアップデートは以上となります。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
公開日: 2024.11.21
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