組織の売上や予算進捗、商談状況を把握しよう
公開日: 2021.04.28
目次
この記事で学べること
皆さんはいつもどのように売上の状況、組織のKPIを把握していますか?
以前、こちらの記事でSalesforceで定期的な分析やチェック、集計などを行うレポートについて紹介しました。
そのレポートの結果を視覚化し、複数のレポート結果を一画面の中に表示できるのがダッシュボードです。
ダッシュボードを使用すると、変化するビジネスの状況を視覚的に把握し、レポートで収集したリアルタイムのデータに基づいて意思決定を行うことができます。ダッシュボードを使用して、ユーザがトレンドを把握し、数量を解明し、活動の影響を測定をできるようにします。
ダッシュボード作成手順 コピー
ダッシュボードを作成するのは非常に簡単です;
1. ダッシュボードに表示するグラフのもととなるレポートを作成
2. ダッシュボードを保存するフォルダを作成
3. ダッシュボードを作成
4. 作成したダッシュボードにコンポーネント(グラフ、テーブル、統計値など)を追加
ダッシュボードを効果的に使うには、必要な情報が異なる、階層ごとに作成することがポイントです。
また、Salesforceのデータの出力機能としては、ビュー、レポート、ダッシュボード、Excel(CSV)があります。
1ページあたりの表示件数が200件と制限があるビューや、大量のデータの確認はできるが、複数のレポートを同時に表示できないレポートに対して、ダッシュボードを利用することでこのような問題点は解決され、マクロ視点で複数の情報をグラフィカルに確認することができます。
ダッシュボードを作るポイント
- レポートはサマリー、もしくはマトリックス形式で作成
- データの内容や表示目的に合わせたコンポーネントの選択
- コンポーネントの表示設定
この3つをポイントにダッシュボードを作成することがおすすめです。
例1. 経営層向けダッシュボード
経営層の方たちは会社の全体像を把握したいと思っています。
今期の達成度や事業部別の予算進捗など。経営層の方たちは各営業担当者の売上などの細かい情報ではなく、会社全体の状況が把握できるダッシュボードが求められます。
今回は営業部全体、そして各営業部の状況を確認することができるダッシュボードを作成しました。
ゲージグラフでは営業部の目標売上金額に対して、今期はどれだけ達成することができているのかを表しています。じょうごグラフでは商談に対するフェーズごとの金額、商談パイプラインを、棒グラフでは7月から9月の3か月間での営業担当者ごとの売上金額を表しています。
例2. 営業部長向けダッシュボード
営業部長は自分の部署の売上、商談獲得件数のほかに部下の進捗状況を把握する必要があります。
所属部署の売上、商談獲得状況、部下の行動量なども把握できるダッシュボードが求められます。
またダッシュボードで営業担当者の抜け漏れのチェックも行うことができます。
今回は東地区営業部全体と、営業担当者ごとの商談状況を確認できるダッシュボードの作成をしました。
経営層向けとは異なり、東地区営業部の担当者ごとの商談売上金額や獲得件数などのより詳細な情報を、ここでは確認することができます。ソースレポートがユーザやChatterのグループ名でグループ化されている場合に横棒グラフやテーブルで、Chatter の写真を表示できます。一目で担当者がわかりますね。
例3. 担当者向けのダッシュボード
自分が所有する商談の売上やフェーズの進捗などを確認することで、現状とともに残りどのくらい活動すれば目標達成できるのかといったことが把握できるダッシュボードが求められます。労力をどこに集中させるべきかがわかれば、最も生産的な案件にさらに没頭できるようになります。
Salesforceのダッシュボードコンポーネントはたくさんあり、どんな時になにを使用したらよいのか迷われる方も多いのではないでしょうか。今回使用したコンポーネントも含め特長や利用例については参考リソースにURLを記載しているのでぜひ確認してみてください。
ダッシュボードのフォルダ階層
ダッシュボードもレポートと同様、フォルダを作成することができます。フォルダは公開、非表示、共有のいずれかで、「参照のみ」または「参照・更新」に設定することができます。公開/カスタムフォルダに保存するには、[保存] ダイアログボックスで対象のフォルダを選択します。
フォルダの内容へのアクセス権を持つユーザの制御は、ユーザ、ロール、ロール&下位ロール、公開グループに基づいて行います。フォルダを組織全体で使用できるようにしたり、非公開にして所有者のみにアクセス権を与えたりすることもできます。
ダッシュボードのスケジュール設定の活用
レポート結果を視覚化し、複数のレポート結果を一画面の中で表示させることができるダッシュボードですが、最新のデータを読み込むためには[更新]をすることが必要です。商談の売上金額やフェーズが更新されているのにも関わらず、ダッシュボードのこの[更新]ボタンを押さないでダッシュボードを見てしまうと、最新のデータを確認することができません。
[更新]ボタンを押し忘れてしまう、Salesforceにログインしないで最新のダッシュボードを確認したいといった場合におすすめの機能がこちら。
対象のダッシュボードページを開き右の[登録]をクリックするとスケジュール設定を行うことできます。
ここでは、頻度、曜日、時間そしてメール受信者を選択します。
ダッシュボードが設定した内容に応じて更新され、更新されたタイミングで最新のダッシュボード状況がメールに届くようになります。
これなら[更新]ボタンを押さなくても、Salesforceにログインできない状況のときでも最新のダッシュボードをメールで確認することができますね。
考慮事項
- ダッシュボードを作成する前にレポートの作成が必要である
- 1つのダッシュボードに表示できるコンポーネントは最大20個
- 最新情報を確認する場合はダッシュボードの[更新]をクリック
学習ツール
- Lightning Experience ダッシュボードの作成(ヘルプドキュメント)
- Lightning Experience ダッシュボードコンポーネントの編集およびカスタマイズ(ヘルプドキュメント)
- ダッシュボードコンポーネントの種類(ヘルプドキュメント)
- Lightning Experience でのダッシュボードへの登録(ヘルプドキュメント)
まとめ
以上がダッシュボードについての説明でした。
今回紹介した使用方法のほかにも、商品売上や現在の在庫状況の把握といった経営分析ダッシュボードや予測ダッシュボードなど、使用用途にあわせて柔軟に作成することができます。
ダッシュボードはカーソルを合わせるだけで詳細が表示されたり、クリックすればレポート、レポートからレコードに飛ぶことができたりする点もダッシュボードの良いところです。
ぜひ、使用用途にあわせてさまざまなダッシュボードを作成してみてください。
公開日: 2021.04.28
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