(2023年6月) Salesforceの運用に関する重要なお知らせ
公開日: 2023.06.26
この記事で学べること
- Salesforce コア製品に関する重要な技術情報
- バージョンアップ情報やメンテナンス情報(バージョンアップ以外)、IP アドレスフィルタリングをしている場合に必要なIPアドレス範囲に関する情報、製品廃止情報、リリース更新などの重要情報
- セキュリティに関する重要なアップデート
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本記事は「Salesforceの運用に関するお知らせ」の6月号となります。
こちらの記事では、メンテナンス情報や技術情報、セキュリティ関連情報の構成で、特に重要な更新情報をピックアップしてご紹介いたします。必要なアクションをお客様にいち早く気づいていただくことを目的としていますので、毎月必ずご確認いただけますと幸いです。
2023年6月のトピックはこちらになります。本記事では、前月との差分である赤字の部分についてと、特に重要な情報をピックアップしてご紹介します。
まずは製品イノベーションです。
6月11日に、日本のお客様が利用しているインスタンスがバージョンアップして、Summer '23になりました!
サクセスナビに、Summer '23リリース 注目の新機能 ページを公開中です。
来月には、今までの新機能ウェブセミナーに代わる、新機能の動画を公開予定です。
ぜひ、今のうちに新機能ページをブックマークしておいてください。
関連リンク
続いて、Summer ’23 のリリースノートの更新情報をご紹介します。
ここでは、5月22日以降のリリースノートの更新情報の中から、現行動作に影響を与える可能性があるものをピックアップしてご紹介していきます。
全ての更新情報をご覧頂く場合は、スライド左下の「Summer '23更新情報一覧」の英語版をご確認お願いします。
No. 10 REST API で呼び出し可能なカスタムアクションの例外が発生した場合のロールバックの適用 (リリース更新)
2回更新が入っています。
- 5/22
- 強制適用のスケジュールが変わりました。元は Winter ’24 の予定でしたが、Spring ’24 に変更されました。
- 6/12
- より更新内容がわかりやすいように、英語のリリース更新名が変わりました。スライドに新旧両方の名前を記載しています。「似たような名称だけど、同じリリース更新ですか?」というご質問をいただくことがあるので、こちらで共有となります。
No. 11 サイトでのゲストユーザのオブジェクト、レコード、項目へのアクセスの確認
[設定]画面に、「ゲストユーザー共有ルールアクセスレポート」というメニューが新しく追加されました。
このレポートで、管理者様はゲストユーザーが共有ルールからどのレコードにアクセスできるかを確認できます。
サイトを外部公開する時や、外部公開している既存サイトの設定変更をする時など、本レポートを参照して、意図しないレコードへのアクセス権が付与されていないかを簡単に確認することができますので、ぜひご利用ください。
No. 12 Lightning アプリケーションの CSRF トークンのセキュリティの機能強化 (リリース更新)
2回更新が入っています。
- 5/29
- Sandboxは変わっていませんが、本番環境のみ、強制適用のスケジュールがWinter '24に延期になりました。
- 6/12
- このリリース更新はLightning Outには適用されない旨が追記されました。
No. 13 関連リストでの一括クイックアクションを使用した生産性の向上 (ベータ)
現行動作に影響を与える類の情報ではありませんが、とても便利なベータ版機能です。
注目度が高いと思いますので、共有します。
関連リストにクイックアクションを追加する方法の記載が、より明確になりました。
もし、Sandboxで設定を試してみたものの、関連リストに追加したアクションがうまく表示できなかったという場合には、関連リストの種別を[拡張リスト]に変更して表示の確認をお願いします。
No. 14 The Ref ID Format for Email-to-Case Changed
現在メール to ケースをご利用のお客様にとって重要な情報です。
2回更新が入っています。
- 6/5
- メール to ケースで使用されているRef IDの新しい形式の説明が追加されました。
- 6/12
- この変更はWinter ‘24にリリースされる予定である旨が追記されました
メール to ケースのRef IDについては、新しいLgithningメールスレッドへの移行が推奨されています。
Lgithningメールスレッドは、Salesforceのセキュリティ標準に適合する方法で作成されるトークンベースのスレッドのことです。設定画面の[リリース更新]から有効化できますので、まだ古いRed IDをご利用のお客様は、まずはSandboxで有効化して動作をご確認いただき、本番環境へ適用の準備を進めてください。
No. 15 Lightning Knowledge 移行ツールの実行
Classic Knowledgeの実装におけるカスタムソリューションがある場合には、リファクタリングする必要性があることが追記されました。
ClassicナレッジのデータモデルはSummer '25(2025年6月)で廃止される予定のため、それまでに、移行ツールを実行いただく必要がございます。その移行ツールを実行する前に、記事タイプを参照するVisualforce ページや Apexクラスなどのカスタムソリューションがあれば、それらを変更いただく必要があるという内容になります。
No.16 Hyperforce アシスタントを使用した Hyperforce への移行
Hyperforce Assistantの使用方法が更新されました。
お客様組織のHyperforceのアップグレードの日程が確定しなくても、Hyperforce Assistantを利用可能であることが記載されました。
続いて、多要素認証(MFA)に関する更新情報です。
「Salesforce 多要素認証に関するFAQ」ナレッジに、英語版のみですが、6月1日に更新が入っています。
更新内容は、以下の通りです。
更新箇所は3つあります。いずれも、データローダのOAuthログインに関する内容です。
データローダにログインする際、ユーザ名とパスワードを入力する方法は、以下2種類あります。
- OAuth
- Password Authenticaton
デフォルトでは、OAuthが選択されており、ブラウザのログイン画面が表示されて、ユーザ名とパスワードを入力し、MFAが有効な場合は検証要素が求められます。
その検証要素として、セキュリティキー、組み込み認証(Windows Hello、Touch ID、Face ID等)はサポートされていない旨が明記されました。
次は、インフラ強化に関する情報です。
まずは、インスタンスリフレッシュです。
多くの日本のお客様の組織が稼働する下記のインスタンスでインスタンスリフレッシュが予定されていましたが、一旦キャンセルになり、今年中に再度スケジュールされる予定です。
- 2023/8/20(JST) : AP0, AP3, AP4, AP5, AP6, AP7, AP8, AP15
- 2023/8/6(JST) : CS5, CS6, CS31, CS57, CS58, CS72, CS73, CS74, CS75, CS76
新しい日程はTrustサイト、および、Salesforceからお客様へメールで通知をさせていただきます。
また、インスタンスリフレッシュに必要な準備についてまとめた動画をサクセスナビよりご視聴いただけます。
念の為、ご確認いただけますようお願いします。
関連リンク
続いて、許可すべきIPアドレスとドメインに関する情報です。
「Hyperforce 上の Salesforce サービスへの中断しないアクセスを維持する」のナレッジに更新があります。
- HyperforceへのアクセスにおいてIPアドレスによる許可リストを構成しなければならない場合、それらのIPアドレスは弊社 Complianceサイト から確認できる旨が追記されました。
- Complianceサイト のIPアドレスは、メールリレー用のIPアドレスではないこと、そして Marketing Cloud、Commerce Cloud のような Salesforce Platform 以外の製品のIPアドレスではないことが明記されました。
- High Scale Orders、Service Cloud Voice、Event Relayにおける既知の問題の対応時期についても更新があり、2023年度中にHyperforce上で利用可能になる予定であることが記載されました。
関連リンク
続いて、リリース更新に関する情報です。
以下リリース更新は、Summer '23 で適用される予定でしたが、延期されました。
強制適用日は延期となりましたが、今後のリリースでは適用されますので、内容のご確認をお願いします。
上記は、次期バージョンである Winter ’24 で適用予定のリリース更新のご紹介です。
ここでは、特に重要な更新を4つピックアップしてご説明します。
- MFA の自動有効化: お客様の組織に適用されるタイミングと方法の確認 (リリース更新)
- Spring '23 とSummer '23 のリリースに引き続き、Winter '24 のリリースでもMFAが自動有効化される組織がございます。自動有効化対象のお客様には事前にSalesforceからお知らせのメールが送信されますので、管理者様は弊社から送信されるメールのご確認をお願い致します。
- 拡張ドメインの有効化
- Spring '23 と Summer ’23 のリリースで拡張ドメインの自動有効化が行われましたが、Winter ’24 でも拡張ドメインの有効化が行われます。またWinter'24での拡張ドメイン有効化が行われると、管理者様は拡張ドメインを無効化することができません。
- ケースおよび取引先責任者の暗黙的な子共有を保存しないことによる取引先共有の再適用の迅速化の実現 (リリース更新)
- このリリース更新の適用により、取引先オブジェクトの子レコードになるケースレコードおよび取引先責任者レコードに関する共有レコードが保存されなくなります。子レコードに関する共有レコードが作成されないため、共有ルール適用に関するパフォーマンスが向上します。一方で、共有レコードを参照するような個別開発を行っていた場合、そのカスタマイズの動作に影響を与える可能性がございますため、リリース更新の内容をご確認いただければと思います。
- Chatter メール通知を送信するときの送信者名とメールアドレスの必須化 (リリース更新)
- このリリース更新が適用されると、Chatter メール通知の設定における「差出人名」と「メールアドレス」が設定されていない場合は、Chatterメール通知が送信されなくなります。リリース更新の情報をご確認いただき、それぞれの設定が行われているどうかご確認をお願いします。
続いて、その他の更新です。
前述しました通り、Winter '24 で拡張ドメインが強制適用されると、その後、管理者様は拡張ドメインを無効化することができません。拡張ドメインは影響度の大きい更新であるため、Winter '24 のリリースまでに適用できるようにお客様側でのご準備をお願い致します。
関連リンク
続いて、フローに関するロードマップです。
これまでのアナウンスの通り、Summer '23 のリリースでプロセスビルダーは新規作成できなくなりました。
今後の自動化プロセスの作成はフローをご利用ください。
また既存のワークフロールールやプロセスは移行ツールをご利用いただき、フローへの移行をご検討ください。
関連リンク
最後に今後予定されている機能の廃止に関する情報です。
ここでは「Workforce Engagement」の廃止についてご紹介します。
Workforce Engagementはコンタクトセンター等における作業量や人員配置の計画等をサポートする製品でしたが、現在のご契約が終了した時点で、ご契約の更新ができなくなります。
6月度分の更新情報は以上となります。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
公開日: 2023.06.26
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