(2023年9月) Salesforceの運用に関する重要なお知らせ
公開日: 2023.09.25
この記事で学べること
- 以下に関する更新情報を毎月ご案内しています。
- Salesforce コア製品に関する重要な技術情報
- バージョンアップ情報やメンテナンス情報
- IP アドレスフィルタリングをしている場合に必要なIPアドレス範囲に関する情報
- 製品廃止情報
- リリース更新などの重要情報
- セキュリティに関する重要なアップデート
【動画で更新内容を学ぶ】
動画では先月からの更新情報だけをご紹介しています。
※動画は再生画面右下のアイコンより拡大表示や、歯車マークより再生速度の変更が可能です。
更新情報だけではなくて、すべての情報をご覧いただく場合は、「資料ダウンロード」ボタンをクリックしてください。
サクセスナビ上の記事で更新情報をご覧頂く場合は、以下の「記事で更新内容を学ぶ」セクションからご覧ください。
記事で更新内容を学ぶ
本記事は「Salesforceの運用に関するお知らせ」の9月号となります。
こちらの記事では、メンテナンス情報や技術情報、セキュリティ関連情報の構成で、特に重要な更新情報をピックアップしてご紹介いたします。
必要なアクションをお客様にいち早く気づいていただくことを目的としていますので、毎月必ずご確認いただけますと幸いです。
2023年9月のトピックはこちらです。前月との差分である赤字の部分についてと、特に重要な情報をピックアップしてご紹介します。
まずは製品イノベーションです。
8月27日(日本時間)からSandboxプレビューが開始されました。
また、TrailheadモジュールやWinter '24の新機能概要をまとめたRelease Overview Deckといった、Winter '24に関する情報が公開されています。いずれもまだ英語版となりますが注目機能がまとめられていますので、是非ご参照ください。
なお、このようなリリースに関する情報は(リリースノートの中の)「リリースの準備」ページにも記載されています。英語版にしていただくと常に最新情報をご確認いただけますので、こちらも併せてご活用いただければ幸いです。
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続いて、リリースノートの更新情報です。
現在のバージョンであるSummer '23のリリースノートの更新は8月14日で止まっていますので、今月からはWinter '24(8月14日公開)のリリースノートの更新情報をご紹介します。
また、ここでは、多くの更新情報の中から、現行動作に影響を与える可能性があるものをピックアップしています。すべての変更情報は、Winter ’24 更新情報一覧(英語版)よりご確認ください。
開発者コンソールのApexフルオートコンプリートを廃止する旨のリリースノートが追加されました。
オートコンプリートは、カスタムApexクラスとSObjectでも使用できますが、今後は、Visual Studio Codeの拡張機能 や Code Builder (ベータ版) で利用可能なコード補完機能をご利用ください。
Salesforce Schedulerのプレリリース組織の作成に関するページが追加されました。
Salesforce Scheduler は有償オプションが必要な機能ですが、契約前に動作確認をしてみたいというお客様は、是非ご活用ください。
プレリリース組織は10月15日まで利用可能で、組織の有効期限は30日です。
Winter ’24 のリリースで、売上予測ページでグリッド・ビューを表示する際、Pipeline Inspectionページに切り替えることなく、商談リストにPipeline Inspectionで利用可能な情報と同じ編集ができるようになる予定です。
今回のリリースノートの更新で、本機能はPerformance Editionでも利用可能な旨追記されました。
SalesforceとX(Twitter)をAPI連携している場合に影響がある更新です。
早ければ、10月31日に X へのAPIアクセスは停止される旨のリリースノートが追加されました。
また、Spring ‘24にソーシャル取引先、取引先責任者、リードを廃止予定です。
対応方法についてはナレッジをご確認ください。
なお、この変更は、Marketing Cloud の Social Studio、Advertising Studio、および Intelligence 製品とのインテグレーションには影響しません。
Feedback Management のプレリリース組織の作成に関するページが追加されました。
Feedback Management には有償オプションが必要な機能が含まれますが、契約前に動作確認をしてみたいというお客様は、是非ご活用ください。
プレリリース組織は10月15日まで利用可能で、組織の有効期限は30日です。
Summer ‘24で強制適用される予定の、新しいリリース更新が追加されました。
このリリース更新が適用されると、注文商品レコードの更新により、親の注文レコードの変更が発生したときに(親オブジェクトに設定されている)カスタムロジックが動作するようになります。
Visual Studio Codeの拡張機能にて、Salesforce Code Analyzerを使用したコードスキャンができるようになる旨のリリースノートが追加されました。
Service Cloudでチャット対応にEinstein機能を使われているお客様向けの情報です。
英語で正式リリースされている Einstein Service Replies の機能で、グラウンディングを有効化した応答ができるようになることが追記されました。
Experience Cloud 向け Mobile Publisherの11.6 以降は、iOS のバージョンが15以降であるデバイスが必要になります。
リリース更新の内容がわかりやすく更新されました。
リリース更新は、適用をすることで既存機能に影響が出る可能性がある更新です。システム管理者の皆様は、設定画面にある[リリース更新]画面でいつでも情報を確認することができます。
リリース毎に、必ず確認をお願いします。
[SSL/TLS 相互認証の適用]権限持つユーザーに対して、新しいユーザーセッションを取得するAPIログインリクエストの相互認証が実施されるようになる旨のリリースノートが追加されました。
これまでは、ユーザーがログインした後のAPIリクエストに対してのみ相互認証を実施していました。
続いてMFA、多要素認証に関する更新情報です。
まずはMFAに関する公開情報についての更新情報です。MFA適用に関するロードマップに更新があります。MuleSoftにおけるMFAの強制適用が8月1日に完了したことがロードマップに反映されました。これによりMFAの強制適用が完了していない製品は、Salesforce Platform上の製品だけとなりました。
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MFAのFAQにも更新がありますのでご紹介します。
本スライドの赤字で記載されている更新内容のうち、1番目と4番目の更新についてですが、MFA強制適用が完了していない製品はSalesforce Platform上の製品だけとなり、その状況がFAQ全般に反映されております。
そして、「除外ユーザーの多要素認証を放棄」の権限に関する記述にも更新があります。当該権限はMFA適用免除の使用例に当てはまる場合のみユーザに適用するものであり、それ以外の内部ユーザには適用するべきではないというガイダンスが追加されました。
またU2Fセキュリティキーに関する記述にも更新があります。Winter '24 で、WebAuthn標準に更新されていない U2F セキュリティキーのサポートを終了します。そのため、WebAuthn認証を使用するには、U2F セキュリティ キーを更新する必要がある旨が追記されました。
続いて、インフラ強化についてです。
まずはインスタンスリフレッシュについてです。主に海外のお客様にご利用いただいているインスタンスですが、NAで始まるインスタンスでもインスタンスリフレッシュが予定されています。インスタンスリフレッシュに関する準備につきましては、解説動画をサクセスナビよりご視聴いただけますので、該当するお客様は内容をご確認いただけますようお願いします。
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続いて許可すべきIPアドレスとドメインに関する公開情報ですが、2つの公開情報に更新がありますのでご紹介します。
最初に、「Hyperforce 上の Salesforce サービスへの中断しないアクセスを維持する」の記事についてですが、こちらは2回の更新が行われております。8月10日の更新では、Hyperforceをご利用いただくにあたっての要件として、証明書を固定しないという要件が追加されました。また別の更新内容として、「Marketing Cloud」というブランディングを「Marketing Cloud Engagement」という表現に変更するという更新も行われています。本ナレッジは8月18日にも更新が行われており、ハードコードが行われている箇所を確認するためのツールが紹介されています。
続いて、「Salesforce アプリケーションからのメールを受信できるようにする」の記事に関する更新です。こちらは8月22日と8月30日に更新が行われていて、Hyperforce上でメールリレーを使用する場合のIPアドレス範囲について、USAとUAEのアドレス範囲に更新がありますのでご確認ください。
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続いて、次期バージョンであるWinter'24で適用予定のリリース更新のご紹介です。
こちらでは特に変更はありませんが影響範囲が大きくなりそうなリリース更新、リストの一番下にある「Chatter メール通知を送信するときの送信者名とメールアドレスの必須化」についてご説明します。こちらはChatter メール通知の差出人名と電子メールアドレスが設定されていない場合、Chatterのメール通知が送信されなくなります。差出人名と電子メールアドレスの設定は、既定だと未設定の状態となっています。未設定の状態ですと、Chatterのメール通知が送信されなくなるため、リリースノートをご覧いただき、該当箇所の設定をご確認ください。
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続いて、Salesforce オブジェクトIDに関するリリース更新です。オブジェクトIDの4番目と5番目の文字にはサーバー IDが含まれていましたが、このリリース更新が適用されると、4番目、5番目、6番目がサーバIDに使用されるようになります。もしお客様がオブジェクトIDの構造を意識したカスタマイズを行っていた場合に不具合が発生する可能性がありますのでご注意ください。
もう一つの更新情報は、「Visualforce JavaScript Remoting API の JsonAccess アノテーション検証の有効化」です。
こちらはWinter'24で適用予定でしたが、Spring’24に適用時期が延長されました。
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続いて拡張ドメインについてです。こちらは対応が間に合わない場合の影響が大きい更新となりますので、毎月Heads Upしております。Winter'24では拡張ドメインの強制適用が予定されています。強制適用後、管理者様は拡張ドメインを無効化することができません。そのため、Winter'24のリリースまでに適用できるようにお客様側でのご準備をお願い致します。
関連リンク
続いて、日本語(カタカナ)の表示ラベルの変更についてです。こちらも、準備をしていない場合に影響を受ける可能性がございます。Winter '24で、一部の日本語(カタカナ)の表示ラベルが変更される予定です。
お客様のデータ自体への影響はございませんが、表示ラベル名をもとにした判定処理などをRPA等で実装されている場合には対応が必要です。該当の実装をされている場合には、早めに、Sandboxプレビューで確認をお願いします。
関連リンク
- Spring '23 リリースノート:日本語のカタカナのスタイル変更への備え (リリース更新)
- Summer ‘23 リリースノート:日本語のカタカナのスタイル変更への備え (リリース更新)
- 公開ナレッジ : Winter '24 日本語(カタカナ)の表示ラベル変更
- サクセスナビ:[日本語(カタカナ)の表示ラベル変更]の準備について
続いて、その他の更新情報です。
ここでは「Salesforce からメールを送信するためのメールアドレスの検証」についてご紹介します。
現在のSalesforce ではメールアドレスが未検証であるユーザは、Salesforce からメールが送信できない動作となっています。この動作はシングルサインオン(SSO)をご利用中の組織には適用されていませんでしたが、Spring’24のリリースを以って、SSOをご利用中の組織にも本動作が適用される予定となっています。
以下3つの条件を満たす場合には、メールアドレスの検証が必要になりますので、本件に関する対応をご計画ください。
- SSOを利用している
- メール送信を行う必要がある
- メールアドレスが検証されていない
本件に関する詳細はサクセスナビ「Salesforce からメールを送信するためのメールアドレス検証」に情報を纏めておりますので、ご確認ください。
まずは機能廃止の予定日が変更となった3点についてご紹介します。
Einstein取引先インサイト と Einstein商談インサイトに関する廃止ですが、終了日が2023年11月へ延期されています。
そしてField Serviceをご利用中のお客様向けの情報ですが、メンテナンス計画の頻度種別項目の廃止が2024年10月になっていますのでご確認ください。
そして新たに機能廃止の予定となっているものが、「Salesforce Inbox Mobile アプリケーション」です。Spring '24 のリリースで本機能が廃止される予定となっておりますため、本機能をご利用のお客様はSalesforce モバイルアプリケーションへの切り替えをご検討ください。
続いて、「Sustainability Cloud」に関する情報ですが、現在のご契約終了日にて機能廃止となり、Sustainability Cloud アプリケーションをご利用いただいていたお客様は、Net Zero Cloud に移行されます。
最後にその他の情報です。
7月よりサクセスナビの「Salesforce の運用に関する重要なお知らせ」ページが刷新されていて、アンケートが追加されています。こちらのアンケートから「Salesforce の運用に関する重要なお知らせ」に対するみなさまの率直なご意見をお聞かせください。いただいたご意見をできるだけ反映し、より良いものにしていきたいと考えておりますので、ご協力いただけますと幸いです。
9月度分の更新情報は以上となります。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
公開日: 2023.09.25
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