(2024年7月) Salesforceの運用に関する重要なお知らせ
技術やセキュリティに関する定期発信情報
公開日: 2024.07.26
この記事で学べること
- Salesforce コア製品に関する重要な技術情報
- バージョンアップ情報やメンテナンス情報(バージョンアップ以外)、IP アドレスフィルタリングをしている場合に必要なIPアドレス範囲に関する情報、製品廃止情報、リリース更新などの重要情報
- セキュリティに関する重要なアップデート
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本記事は「 Salesforce の運用に関するお知らせ」の 7 月号となります。
こちらの記事では、メンテナンス情報や技術情報、セキュリティ関連情報の構成で、特に重要な更新情報をピックアップしてご紹介いたします。必要なアクションをお客様にいち早く気づいていただくことを目的としていますので、毎月必ずご確認いただけますと幸いです。
こちらは、2024 年 7 月のトピックです。
本記事では、先月との差分である赤字の部分についてと、特に重要な情報をピックアップしてご紹介します。
最初は、Summer ’24 リリースノートの更新情報です。
今回は 6 月 17 日以降の更新情報です。更新情報の中から現行動作に影響を与える可能性があるものと注目の機能を抜粋してご紹介します。
No.28 Review Updated URLs for List Views
リストビューページの URL の書式変更に関する情報です。
リストビューページの URL の書式変更に関して、ID ではなく API 名が使用される旨、リリースノートに追記されました。リストビュー URL の詳細に依存しているビジネスプロセスを確認し、更新してください。
No.29 Give Feedback on Copilot Responses
Einstein Copilot に関する情報です。
Einstein Copilot の回答に対して、Salesforce へフィードバック出来る機能についてのリリースノートが追加されました。
No.30 See Records from Different Objects in Einstein Copilot’s Responses
こちらも Einstein Copilot に関する情報です。
複数の異なるオブジェクトを参照した Einstein Copilot からの回答を、ひとまとめにした状態で表示されるようになった旨のリリースノートが追加されました。
No.31 Hide Global Search for Specific Lightning Apps
Salesforce Mobile アプリに関する情報です。
Salesforce Mobile アプリケーションの Lightning アプリケーションにおいて、グローバル検索を非表示にできるようになった旨のリリースノートが追加されました。
No.32 Run Flows in Bot User Context (Release Update)
Einstein Bot に関する情報です。
ボットで開始されたフローについて、ボットに紐付けられたユーザーのプロファイルや権限セット・共有ルールに基づいて、フローのオブジェクトや項目に対するアクセス権が決定されるリリース更新の強制適用時期が Winter ’25 に延期された旨がリリースノートに追加されました。
No.33,34 Organize and Find Records Easily with Personal Labels
レコードに付与できる独自のラベルについての情報です。
Summer ’24 で、ユーザーは独自のラベルをレコードに適用して、必要なレコードをすばやく簡単に整理、追跡、検索できるようになりましたが、本機能はカスタムオブジェクトでも使用できること、ページレイアウトの編集はできないことがリリースノートに明記されました。
また、表示ラベルオブジェクトに関する制限についてもリリースノートに追記されました。
各ユーザーは、1 レコードにつき最大 20 個、合計最大 200 個のラベルを作成できます。 ユーザーは各ラベルを最大 500 件のレコードに割り当てることができます。
No.35 Keep Routing Work During Service Degradation
Service Cloud でのオムニチャンネルルーティングに関する情報です。
拡張オムニチャネルのフォールバック・モードを有効にすると、オムニチャンネルルーティングサービスが停止中でも、ルーティング作業を継続する機能のリリースノートが追加されました。
No.36,37 Focus More Easily with the Latest Visual Refresh in Sales Cloud
LightningExperience の UI に関する情報です。
Sales Cloud の Professional Edition と Enterprise Edition において、Summer ’24 以降の新規組織では最新の UI がデフォルトで提供される旨のリリースノートが追加されました。こちらは、設定で元の UI に戻すことも可能です。
また、こちらのユーザーインターフェースの利用可能日付が追記されました。
No.38 Enable LWC Stacked Modals (Release Update)
Lightning Web Component に関する情報です。
参照項目からレコードを作成する際、動的フォームを使用することができるのは標準アクションのみ、という注意事項がリリースノートに追加されました。
No.39,40 Work with Data Cloud in a Sandbox Org (Beta)
DataCloud に関する情報です。
Data Cloud の機能を Sandbox でテストおよび調査できるようになる旨のリリースノートが追加されました。また、Sandbox の利用可能日が変更されました。
No.41 Org Size Limit for Activity 360 Reporting
Einstein for Sales に関する情報です。
Activity 360 レポートを利用できるのは、取引先、取引先責任者、契約、リード、商談レコードの合計が 150 万件までの組織であるというリリースノートが追加されました。
No.42 Disable Ref ID and Transition to New Email Threading Behavior (Release Update)
メール to ケースの Lightning スレッドに関する情報です。
No.43 Unify Knowledge from Various Sources in Salesforce (Generally Available)
ナレッジに関する情報です。
SharePoint 等のサードパーティシステムのナレッジ記事を Salesforce に取り込む機能である統合ナレッジの多言語サポートに関するリリースノートが追加されました。
No.44 Geo-Aware LLM Request Routing Is Available in the Einstein Generative AI Platform
Einstein に関する情報です。
Einstein 生成 AI プラットフォームは、大規模言語モデル(LLM)API リクエストを、Einstein 生成 AI プラットフォームのインスタンスがある場所に最も近い LLM プロバイダーのエンドポイントにルーティングするようになったことが、リリースノートに追加されました。
No.45 Increase Sandbox Security with Inactive User Freezing
Sandbox に関する情報です。
Summer ’25 で順次リリースされる、Sandbox のユーザー自動凍結機能について、影響を受けるユーザーとなぜこのプロセスを実行するのかについての詳細がリリースノートに追加されました。
Sandbox 作成や更新、コピーののち、60 日以内にログインしていないユーザーは凍結されます。
No.46 Select Who Has Sandbox Access for Production Orgs with 60 or More Public Groups
こちらも Sandobox に関する情報です。
本番組織で 60 以上の公開グループがある場合でも、公開グループを通じて Sandbox へのアクセスを提供する機能を利用可能である旨のリリースノートが追加されました。
No.47 Standard-Volume Platform Events Are Being Retired
標準プラットフォームイベントに関する情報です。
Summer ’25 に廃止予定である標準プラットフォームイベントについて、近日中に拡張プラットフォームイベントへの移行が必要ですが、今回のリリースノートに移行に関するナレッジのリンクが追加されました。
No.48 Answer Questions Easily with Knowledge and Generative AI
Einstein Bot に関する情報です。
Einstein Bot において、ナレッジと生成 AI で質問に簡単に答える機能の名称が「Generative Knowledge Answers」に変更になりました。
No.49 Monitor Product Consumption in Near Real-Time with Digital Wallet
Your Account に関する情報です。
Your Account アプリから Digital Wallet へアクセスできる機能についてリリースノートに追加されました。
No.50 Power Your Generative AI Using Anthropic Models with Prompt Builder
Data Cloud に関する情報です。
Einstein Studio で Anthropic Large Language Models (LLM) が利用可能になった旨がリリースノートに追加されました。
No.51 Power Your Generative AI with Google Gemini and Prompt Builder
こちら Data Cloud に関する情報です。
Einstein Studio で Google Gemini Pro Large Language Model (LLM) が使用可能になったこ旨がリリースノートに追加されました。
以上が、6 月 17 日以降のリリースノート更新情報からの一部抜粋となります。
すべての更新情報をご覧頂く場合は、更新情報一覧よりリリースノートをご覧ください。
続いて、インフラ強化に関する更新情報です。
こちらはインスタンスリフレッシュに関する情報で、現在計画されているインスタンスリフレッシュの予定を記載しています。
主に海外のお客様にてご利用いただいているインスタンスがメインですが、こちらに記載されている日程にて本番組織、Sandbox 組織ともにインスタンスリフレッシュが予定されています。お手元に Trust サイトからメンテナンスの通知が届いているお客様は事前のご準備をお願いいたします。
またインスタンスリフレッシュに関する準備につきましては、サクセスナビにて解説動画をご視聴いただけますので、該当するお客様は内容を是非ご確認ください。
関連リンク
続いて、許可すべき IP アドレスとドメインに関する更新情報です。
7 月 5 日に「Salesforce アプリケーションからのメールを受信できるようにする」のナレッジに更新がございました。
新たにイスラエルの IP アドレスが追加されています。IP アドレス許可リストを使われているお客様は、新しい IP アドレスの追加作業をお願いします。
関連リンク
続いて、リリース更新に関する情報です。
Winter ’25 で、さまざまなリリース更新の強制適用が予定されています。
実際に強制適用されるリリース更新については、本番環境の設定画面にございます[リリース更新]の画面をご確認ください。
ここでは、影響度が高いと考えられるものをピックアップしてご紹介します。
- 更新されたコンテンツセキュリティポリシー (CSP) ディレクティブの採用
- クロスサイトスクリプティングや他のコードインジェクション攻撃を防止するために、Salesforce は Lightning ページに配信済みの CSP ディレクティブを更新します。この変更に備えて影響を確認し、信頼済み URL を更新してください。この更新により、外部でホストされているフォントや画像が読み込まれなくなったり、Lightning ページ上の iframe で外部 Web サイトが読み込まれなくなる可能性があります。早めに Sandbox で確認をお願いします。
- メールを送信するための組織のデフォルトの No-Reply メールアドレスの作成および検証
- 強化されたメールセキュリティ標準に準拠するため、 [組織のメールアドレス] 設定で [デフォルトの No-Reply アドレス] を作成して検証する必要があります。お客様が、組織のデフォルトの No-Reply メールアドレスがない場合はメールの送信が失敗することがありますので、ご注意ください。
関連リンク
- メンテナンス計画の頻度の項目からメンテナンス作業ルールへの移行
- Field Service をご利用のお客様へ向けた内容です。
- Winter ’25 で、メンテナンス計画の [頻度] 項目と [頻度種別] 項目は廃止される予定です。そのため、Winter ’25 までにメンテナンス作業ルールへ移行をしていただけますよう、お願いします。
関連リンク
- ナレッジの Lightning 記事エディターと記事のパーソナライズを有効化
- 新しい Lightning 記事エディターを使用すると、エディターのサイズを調整したり、文字数をカウントするツールを利用可能になるなど、生産性の向上が見込めます。一方で、エディターの見た目や搭載機能が異なりますので、現場のユーザー様が混乱しないよう、事前周知をしておくことをお勧めします。
- REST API を使用した外部クライアントアプリケーション OAuth コンシューマーログイン情報へのアクセス
- このリリース更新は、メタデータ API を使用してコンシューマーログイン情報にアクセスしている既存の外部クライアントアプリケーションのユーザーに適用されます。このリリース更新を有効にすると、Connect REST API の credentials エンドポイントからコンシューマーシークレットにアクセスすることが可能になり、推奨されるセキュリティ標準に準拠することができます。Winter '25 以降はメタデータ API を介してコンシューマーシークレットにアクセスできなくなるので、早めの確認をお願いします。
関連リンク
続いて、その他の更新です。
拡張ドメイン提供後のリダイレクトについてです。
現在、拡張ドメイン適用前の URL へアクセスすると新しい URL へリダイレクトされますが、Winter '25( 2024 年 10 月)にリダイレクトは停止される予定です。
まだ対応されていないお客様は関連リンクの参考リソースをご確認のうえ、早めの対応をお願い致します。
関連リンク:
次は、機能の廃止に関する情報です。
一点、更新がございます。
Einstein Vision and Language APIs Retirement についての更新です。
こちらは明示的な廃止時期はなく、既存契約の終了日までは 「Einstein Vision および Language」 をご利用いただけます。
これらの機能を引き続きご利用いただく場合は、既存契約の有効期限が切れる前に
する必要があります。
こちらは再掲となります。
Salesforce Platform API バージョン 21.0 ~ 30.0 の廃止が、Summer '25( 2025 年 6 月)に予定されています。
Salesforce Platform API の更新作業は、Salesforce 以外のシステムでの作業が必要となります。対応に時間がかかることが想定されますので、対象のお客様には Salesforce からメール通知も行われております。
内容をご確認のうえ早めの対応をお願い致します。
関連リンク
続いて、従来のチャットと Live Agent の廃止です。
こちらも再掲となりますが、重要なお知らせになりますので再度お知らせ致します。
従来のチャットや Live Agent をご利用中のお客様は、既に製品コミュニケーションメールを受けとられていると思います。
これらの機能は、2026 年 2 月 14 日に廃止され、それ以降は機能をご利用いただくことはできません。
そのため、早めにアプリ内および Web のメッセージングへの移行計画を立てていただくことを推奨致します。
アプリ内および Web のメッセージングは、私たちの生活でよく利用している非同期チャットを利用できます。
それ以外にも、双方向でファイルのやりとりができたり、顔文字が使えたりと Live Agent ではできなかった多くの機能をご利用いただけます。
対象のお客様におかれましては、早めのご対応をお願い致します。
また、今回、参考リソースとして、サクセスナビの「チャットおよび Live Agent の廃止」が追加されておりますので、ぜひご確認ください。
関連リンク
最後に、その他の情報です。
本動画や資料に関するアンケートがございます。ぜひみなさまの率直なご意見をお聞かせください。
いただいたご意見をできるだけ反映し、より良いものにしていきたいと考えておりますので、ご協力いただけますと幸いです。
7 月度のアップデートは以上となります。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
公開日: 2024.07.26
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