(2024年10月) Salesforceの運用に関する重要なお知らせ
技術やセキュリティに関する定期発信情報
公開日: 2024.10.28
この記事で学べること
- Salesforce コア製品に関する重要な技術情報
- バージョンアップ情報やメンテナンス情報(バージョンアップ以外)、IP アドレスフィルタリングをしている場合に必要なIPアドレス範囲に関する情報、製品廃止情報、リリース更新などの重要情報
- セキュリティに関する重要なアップデート
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本記事は「 Salesforce の運用に関するお知らせ」の 10 月号となります。
こちらの記事では、メンテナンス情報や技術情報、セキュリティ関連情報について、特に重要な更新情報をピックアップしてご紹介いたします。必要なアクションをお客様にいち早く気づいていただくことを目的としていますので、毎月必ずご確認いただけますと幸いです。
2024年10月のトピックはこちらです。
本動画では、先月との差分である赤字の部分について、特に重要な情報をピックアップしてご紹介します。
最初は製品イノベーションです。
Winter'25のリリースに関する情報です。日本のお客様向けのインスタンス、APxとJPNxのインスタンスについて日本時間10月13日にWinter'25のリリースが完了しています。
関連リンク
続いて、Winter'25のリリースノート更新情報です。
今月は9月23日以降に発生した更新のなかから、現行動作に影響を与える可能性がある内容や、注目の機能を抜粋してご紹介します。
No.24 Update API Calls to Use Your My Domain Login URL
APIコールにおけるログインURLをMy Domain ログインURLとする変更についてです。
この変更の適用が、2024年10月12日から2025年6月14日に変更になった旨がリリースノートに記載されています。
No.25 Flow and Process Run-Time Changes
フローに関する情報です。
APIバージョンが61.0以降のフローにおけるNULLテキスト値の扱いが変更になった旨がリリースノートに追加されております。
この変更により、API バージョン 61.0 以降のフローが実行される場合、空の選択肢の値は NULL テキスト値として評価されるようになります。
No.26 Enforce Sharing Rules When Apex Launches a Flow (Release Update)
Apexクラスからフロー起動に関する情報です。
Apexクラスからフローを起動する際に、共有ルールを適用するリリース更新がWinter'25で適用予定でしたが、こちらの強制適用がキャンセルとなりました。現状、適用も中止もされていない状態ですが、Salesforceではこのリリース更新の適用を推奨しておりますので、是非内容をご確認のうえリリース更新を有効化してください。
No.27 Restrict User Access to Run Flows (Release Update
フローの実行権限に関する情報です。
Winter '25以降は、明示的にフロー実行権限を付与されたユーザーのみフローを実行することができます。
このリリース更新はWinter '25からWinter '26へ延期となった旨と、良くある質問のナレッジへのリンクがリリースノートに追加されています。
No.28 Make Record Fields Stand Out with Conditional Formatting
Lightningアプリケーションビルダーでの動的フォーム対応ページの機能のリリーススケジュールに関してです。
動的フォーム対応ページでのカスタムアイコンやカスタムカラーを設定できる機能について、リリーススケジュールが2024年9月から10月に変更となっております。
No.29 Changes to Selective Sandbox Access for Developer and Developer Pro Sandboxes
こちらはSandboxに関する情報です。
Winter '25より、Developer または Developer Pro Sandboxを作成または更新する場合、公開グループの設定が必要となるリリース更新について、一部適用内容が変更となりました。Sandbox設定画面からSandboxを作成する場合、Winter '25から公開グループの設定が必要となりますが、Tooling APIを使用する場合は、Spring '25から公開グループの設定が必要となる旨がリリースノートに明記されました。
No.30 Increase Your Odds of Success with Warm Introductions
No.31 Manage Your Day Better with Einstein
Einstein Copilotに関する情報です。
- 特定のお客様との過去の社内共同作業者情報の提供
- 重要なタスク、会議、商談スナップショットを含む日次概要の作成
こちらの二つのCopilot アクションが追加された旨が、リリースノートに追加されました。
No.32 Forced Login Is Permanently Disabled
強制ログインのログイン履歴に関する情報です。
ユーザーがログインURLにて、ユーザー名とパスワードでログインする強制ログインは、Spring '22において無効となりましたが、一部の組織ではこの機能が引き続き使用されていました。
しかし、Winter '25のリリースにて完全に無効となりました。
今回の更新で、ユーザーが強制ログインを利用しているとみなされるログイン履歴の内容がリリースノートに追加されました。
Winter25以降は、強制ログインを利用しているユーザーがいないかログイン履歴で確認のうえ、ご対応をお願いいたします。
No.33 Enable LWC Stacked Modals (Release Update)
Lightning ExperienceのQuickActionで起動するモーダルについて、リリース更新の有効化前後での動作の比較表がリリースノートに追加されました。
No.34 See the Topics That Matter Most to Your Customers with Sales Signals
Einstein会話インサイトについての情報です。
Winter ’25でGAとなるSales Signalsについての情報がリリースノートに追加されました。
Sales Signalsは、あらかじめ設定したカテゴリとキーワードでトピックをフィルタリングして、関連するシグナルと会話のダッシュボードを表示する機能です。気になるお客様は、ぜひリリースノートをご覧ください。
続いて、インフラ強化です。
こちらはインスタンスリフレッシュに関する情報で、現在計画されているインスタンスリフレッシュの予定をご紹介しています。主に海外のお客様にてご利用いただいているインスタンスがメインですが、上記の日程にて本番組織、Sandbox 組織ともにインスタンスリフレッシュが計画されています。お手元に Trust サイトからメンテナンスの通知が届いているお客様は事前のご準備をお願いいたします。またインスタンスリフレッシュに関する準備につきましては、サクセスナビにて解説動画をご視聴いただけますので、該当するお客様は内容を是非ご確認ください。
関連リンク
続いてWinter'25に適用されたリリース更新についてです。
Winter’25に適用されたリリース更新の中から、影響度が高いと思われるものをピックアップしてご紹介します。
まずは一番上の行に記載されているNo-Reply メールアドレスに関するリリース更新です。
こちらのリリース更新の適用により 「デフォルトの No-Reply アドレス」にメールアドレスの設定がない、もしくは設定されていても未検証の状態の場合、一部のメールが送信されなくなります。リリース更新の適用前に設定や検証をされていないお客様は、現在の「デフォルトの No-Reply アドレス」に設定されているメールアドレスの状況のご確認をお願いいたします。
続いて、上から3行目のEmailSimple 呼び出し可能なアクションについてです。
「組織のアドレス」を使用してメール送信をする場合、そのメールアドレスを使用することができるプロファイルを「組織のアドレス」で設定しておく必要があります。そして、今回のリリース更新の適用により、 EmailSimpleでメールを送信する際も「組織のアドレス」で許可されているプロファイル設定に準拠するかたちとなり、システムコンテキストではなくユーザコンテキストで実行されるようになっておりますので、今回のリリース更新前に確認をされていないお客様は「組織のアドレス」に設定されているプロファイルに不足がないかご確認ください。
関連リンク
次にピックアップしたいのは、上から4行目に記載されているフローに関するリリース更新です。
こちらのリリース更新が適用されると、REST API経由で実行されるフローがシステムコンテキストではなくユーザコンテキストで動作するようになっております。そのため、ユーザのプロファイルや権限セットで許可されていないオブジェクトや項目はアクセスできなくなっております。セキュリティ強化のための更新ですので、今回のリリース更新前に確認をされていないお客様は、状況のご確認をお願いいたします。
関連リンク
リリース更新に関する情報は以上となります。今回取り上げたリリース更新以外にも、既存のカスタマイズに影響を与える可能性があるリリース更新がございますので、リリース更新の内容をご確認ください。
続いて、その他の更新です。
まずは、Classic ナレッジデータモデル廃止についてです。現在 Classic ナレッジ(記事タイプ)をご利用中のお客様は、Summer ’25 までに、Lightning Knowledge へ移行をお願いします。移行を支援するツールも提供されておりますので、リリースノートをご確認ください。
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次は、拡張ドメインに関するロードマップです。
Winter ’25 で予定通り本番以外の組織で、拡張ドメイン有効化前の旧 URL にアクセスした際の新しい URL へのリダイレクトが停止されました。本番組織のリダイレクトはSpring '25で停止予定です。サクセスナビにリダイレクト停止までの推奨アクションがまとめられておりますので、停止に向けた準備にお役立てください。
関連リンク
続いて、フローへの移行に関する情報です。
2025 年 12 月 31 日でワークフロールールとプロセスビルダーのサポートは終了します。それ以降も既存設定は動作しますが、カスタマーサポートや不具合の修正は提供されません。既存設定に問題が発生した場合の業務影響を避けるためにも、早めにフローへの移行計画をたてていただくことを推奨します。フローへの移行に必要な準備や対応方法についてまとめたサクセスナビやヘルプがございますので、参考にしてください。
関連リンク
続いて、機能の廃止です。
こちらは、Salesforce Platform API バージョン 21.0 ~ 30.0 の廃止についてです。
ナレッジが更新され、API バージョン 21.0 ~ 30.0 の廃止のリリース更新でテスト実行ができるようになった旨が追加されました。リリース更新には、強制適用時期の前に動作確認をするための[テスト実行]機能がサポートされているものとされていないものがございます。今まで、API バージョン 21.0 ~ 30.0 の廃止については、[テスト実行]がサポートされていませんでした。そのため、廃止になるまでお客様にて動作確認をする術がありませんでした。
また、[テスト実行]は一度有効化をしても、強制適用予定の Summer ’25 までの間はお客様にて無効化することができます。そのためAPI 更新作業後に必要に応じてテストを実施いただけますようお願いします。
関連リンク
続いて、従来のチャットと Live Agent の廃止です。
従来のチャット(Live Agent)は2026 年 2 月 14 日に廃止され、それ以降は機能をご利用いただくことはできません。それに伴い標準ボットもご利用いただけなくなります。そのため、早めに後継機能であるアプリ内および Web のメッセージングや拡張ボットへの移行計画を立てていただくことを推奨致します。
関連リンク
- リリースノート:Legacy Chat Is Being Retired
- ナレッジ:チャットおよび Live Agent の廃止
- サクセスナビ:チャットおよび Live Agent の廃止
最後に、その他の情報です。
みなさま、Hyperforce をご存知でしょうか。Hyperforce はAmazon Web Services (AWS) 上に構築された新しい インフラです。皆様の組織は、Salesforce が管理・運営しているインフラで稼働している場合と Hyperforce で稼働している場合があります。数年前からSalesforce では、お客様の組織を順次新しいインフラである Hyperofrce へ移行をしています。
Hyperforce への移行に関するメールを受け取られた場合には事前準備が必要になる場合があります。
お客様がスムーズに移行いただけるように[Hyperforce アシスタト]という機能が提供されておりますので、ぜひご確認をお願いします。
関連リンク
本動画や資料に関するアンケートがございます。ぜひみなさまの率直なご意見をお聞かせください。
いただいたご意見をできるだけ反映し、より良いものにしていきたいと考えておりますので、ご協力いただけますと幸いです。
10 月度のアップデートは以上となります。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
公開日: 2024.10.28
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