AIエージェントの得意・不得意を踏まえて活用業務を定めよう

公開日 : 2026.05.28

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この記事で学べること

AIエージェントを活用するとき、最初に決めるべきことは「どの業務から取り組むか」です。

ただし、いきなり細かいユースケースを決める必要はありません。
まずは、AIでできること・注意が必要なことを理解したうえで、会社や部門の目標にひもづく業務領域を定めます。

この記事では、次のことを学びます。

  • AIでできること・注意が必要なことの考え方
  • AI導入を目的化せず、会社や部門の目標から考える方法
  • AIエージェントで最初に取り組む業務領域の決め方

AIエージェント活用の第一歩は、細かいユースケースや設定を考えることではありません。
まずは、
ビジネス上どの領域を良くしたいのかを決めることです。

AIに任せやすい業務を理解する

Agentforceは、AIエージェントが自律的に業務を実行・支援するプラットフォームです。
たとえば、Salesforce上のデータや社内のナレッジをもとに、情報を探したり、内容を要約したり、次に取るべき対応を提案したりできます。

一方で、AIにすべてを任せられるわけではありません。
最初に、AIが力を発揮しやすい業務の特徴を理解しておくことが大切です。

AIを活用しやすいのは、たとえば次のような業務です。

  • 同じような問い合わせや確認が繰り返し発生する
  • 参照できるデータやナレッジがある
  • 対応手順や判断の基準がある程度決まっている
  • 人が最終確認する範囲を決められる
  • 情報検索、要約、回答案作成などの作業が多い

反対に、判断基準があいまいな業務や、必要な情報が整理されていない業務は、最初の対象としては慎重に考える必要があります。

大切なのは、AIを「何でも自動でやってくれるもの」と考えないことです。
AIエージェントは、人の判断や業務を支援するものです。

この前提を関係者間でそろえることで、過度な期待や見落としを防ぎやすくなります。

AI導入を目的にせず、会社や部門の目標から考える

AIエージェントを使うこと自体が目的になってしまうと、取り組むべき領域を見誤りやすくなります。

まず考えるべきなのは、会社や部門として何を良くしたいのかです。

たとえば、次のような目標が考えられます。

  • 営業担当者が顧客対応に使える時間を増やしたい
  • 問い合わせ対応を早くしたい
  • 担当者ごとの回答品質のばらつきを減らしたい
  • 社内問い合わせにかかる時間を減らしたい
  • 顧客情報や対応履歴をもっと活用したい

このように目標を確認すると、AIエージェントをどこに使うべきかを考えやすくなります。

反対に、「とにかくAIを使う」ことから始めると、優先順位がつけにくくなります。
効果も判断しづらく、関係者の期待もそろいません。

AIエージェントを使うこと自体は目的でなく、目標達成のための手段にすぎません。まずは、会社や部門の目標から逆算して考えましょう。

目標にひもづく業務領域を見つける

会社や部門の目標を確認したら、次に候補となる業務領域を出します。

ここで大切なのは、まだ詳細なユースケースまで決めないことです。
この時点では、次のような大きな単位で考えます。

  • 営業
  • カスタマーサポート
  • 社内問い合わせ対応
  • フィールドサービス
  • マーケティング

たとえば、「問い合わせ対応を早くしたい」という目標があるなら、カスタマーセンターや社内問い合わせ対応が候補になります。
「営業担当者の生産性を上げたい」なら、営業プロセスが候補になります。

業務領域を見つけるときは、現場で起きている困りごとも確認します。

  • 同じような問い合わせが何度も発生していないか
  • 必要な情報を探すのに時間がかかっていないか
  • 担当者によって回答や対応にばらつきがないか
  • 本来時間を使うべき業務に集中できているか

ここで行うのは、詳細な課題分析ではありません。
目的は、AIエージェントで改善を目指す業務領域の候補を見つけることです。

最初に取り組む業務領域を決める

候補が出たら、最初に取り組む業務領域を1つに絞ります。

選ぶときは、次の3つの観点で考えると整理しやすくなります。

1. 会社や部門の目標に合っているか

その業務領域に取り組むことで、会社や部門が重視している目標に近づけるかを確認します。

2. AIエージェントで改善できそうか

繰り返し発生する業務があるか、参照できるデータやナレッジがあるか、人とAIの役割分担を決めやすいかを確認します。

3. 小さく始めやすいか

最初から大きな範囲で始める必要はありません。
関係者の協力を得やすく、効果を確認しやすい領域から始めると、次の検討に進みやすくなります。

たとえば、次のように説明できる状態を目指します。

最初はカスタマーセンター領域から取り組む。
理由は、問い合わせ件数が多く、FAQや対応履歴もあり、回答時間の短縮という効果を確認しやすいため。

このように、選んだ理由まで言語化できると、関係者の認識をそろえやすくなります。

プロジェクトリーダーが最初に行うアクション

AIエージェント活用の最初のステップでは、プロジェクトリーダーが次の3つを進めます。

1. AIが適用しやすい業務の特徴を理解する

AIが得意な業務と、注意が必要な業務を整理します。
すべてをAIに任せるのではなく、どこをAIが支援し、どこを人が判断するのかを考えます。

2. 会社や部門の重要テーマを洗い出す

会社や部門として、今何を改善したいのかを確認します。
売上向上、顧客満足度向上、生産性向上、対応品質の平準化など、重視するテーマを整理します。

3. AIエージェントで改善を目指す業務領域を定める

重要テーマと業務上の困りごとをもとに、最初に取り組む業務領域を決めます。
この時点では、詳細なユースケースまで決める必要はありません。

成果物:活用目標定義シート

このステップの成果物は、活用目標定義シートです。

活用目標定義シートには、次の内容をまとめます。

項目

記載する内容

会社・部門の目標

何を良くしたいのか

候補となる業務領域

検討した業務領域

最初に取り組む業務領域

AIエージェント活用を始める領域

選んだ理由

目標との関係、AIとの相性、始めやすさ

期待する効果

時間短縮、品質向上、負担軽減など

次に確認すること

具体的なユースケース、必要なデータ、関係者など

このシートを作ることで、関係者の認識をそろえた状態で次のステップに進めます。

学習ツール

AIエージェント活用の検討を始める前に、以下のコンテンツで全体像を確認しておきましょう。

まとめ

AIエージェント活用の第一歩は、詳細なユースケースを決めることではありません。

まずは、AIでできること・注意が必要なことを理解します。
そのうえで、会社や部門の目標を確認し、AIエージェントで改善を目指す業務領域を定めましょう。

公開日 : 2026.05.28

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