メール内トラッキングリンクとフォームの事前入力の仕組みについて
公開日: 2023.06.19
この記事で学べること
- マーケティングメールのリンククリックトラッキングの仕組みを知る
- フォームの事前入力機能について知る
- 意図せぬトラッキングを防ぐ方法を知る
はじめに
Account Engagement から送信するメールには、宛先のプロスペクトの開封やメール内のリンククリックをアクティビティとして検知する仕組みがあります。
この機能によって、メールの開封やリンクのクリックを起点として、自動で追客メールを送信したり、営業にアプローチを促す通知を送信したり、さまざまなマーケティングオートメーション機能を実行させることができます。
さらに、Account Engagement のフォームには、プロスペクトがメールリンクからフォームを開いた際にプロスペクト情報を項目に値として予め呼び出す機能があり、この機能により入力の手間を省き、コンバージョン率の向上に繋げることができます。
この様に便利な機能である一方で、安全、効果的に活用するためには、その仕組みを理解する必要があります。
本記事では、Account Engagement におけるメールのリンククリックのトラッキングと、フォーム項目の事前入力の機能、またその考慮事項について解説します。
メールのリンククリックトラッキングの仕組み
Account Engagement では、メールを送信する際、メール作成時に記載された URL を、宛先のプロスペクト固有のトラッキングリンクに書き換えて送信します。
例えば、メール内の URL をトラッキングリンクに変換するか否かを制御する一つの方法として、URL の頭に http:// や https:// のプロトコルを記載する・しない、があります。
プロトコルを記載した場合、受信したメール内のリンクは、以下の様にトラッキングリンクに変換されますが、クリックすると実際のページが表示されます。
トラッキングリンクは各プロスペクトに対して一意で発行され、プロスペクトがリンクをクリックすると、プロスペクトには実際のページを表示させ、Account Engagement では「プロスペクト◯◯がこのリンクをクリックした」ということをアクティビティとして検知します。
こちらが実際のプロスペクトレコードのアクティビティとして記録された様子です。
この機能を利用して、例えばリストメールを送信する際の完了アクション設定で、リンクがクリックされた際に、追客メールを自動で送信したり、営業に対して Salesforce の ToDo を発行してアプローチを促すなど、自動の後処理を実行することができます。
メール内のトラッキングリンクは、プロスペクトごとに固有の識別子を付与しており、リンクがクリックされるとプロスペクトが使用しているブラウザにトラッキング用の Cookie を払い出します。
これにより、以降そのブラウザで Account Engagement フォームを開くと、プロスペクトの情報が呼び出され、入力済みのフォーム項目は値が事前入力されたかたちで表示されます。
プロスペクトも入力の手間が省け、よりフォームを送信しやすくなり、コンバージョン率の向上に繋がります。
この様に便利である一方でいくつか考慮が必要な点があります。
考慮事項
メール内のトラッキングリンクは、プロスペクトに対して一意のものです。
また、トラッキング用の Cookie はあくまでブラウザに対して付与されるもであり、人物を識別するものではありません。
つまり、あるプロスペクトに送信されたメール内のリンクが、メール転送や直接の共有によって他人に共有され、他人のブラウザでリンクをクリックした場合、以下の事象につながります。
- 他人がクリックしたことが、プロスペクトのアクティビティとして記録される
- 他人のブラウザでフォームを表示すると、プロスペクトの項目値が事前入力されて表示される
メール内のトラッキングリンクが共有されることを完全に防ぐことは難しいですが、以下の様な対策方法が考えられます。
(画像はクリックで拡大表示できます)
それぞれの内容について、詳細は以下ナレッジに記載されています。
学習ツール
- Trailhead : Pardot Lightning アプリケーションを使用したエンゲージメントの向上とリードの育成
- サクセスナビ : メールを配信しましょう
まとめ
本記事では、Account Engagement におけるメールトラッキングとフォームの事前入力機能について解説しました。
運用方法や他社事例などについてご質問がございましたら、 Account Engagement(旧Pardot) 日本 グループまたは質問広場~初心者から上級者まで~ 日本 グループにてご質問いただけます。
個別の技術的なご質問がございましたら、ヘルプ & トレーニングより弊社サポートへお問合せください。
公開日: 2023.06.19
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