スコアの変化履歴を保存しよう

分析

公開日: 2023.03.01

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この記事で学べること 

  • 商談スコアの更新履歴を保存する設定方法

概要

商談スコアの更新履歴の取得は以下に役立ちます。

  • 商談開始から完了までどういうスコア遍歴をしているか、幅が広すぎる更新が多すぎないかなどが確認でき、スコアの特徴や信用度を決める時に役立ちます。
  • スコアの活用時、スコアが良くなったのか、悪くなったのかなど、変化量を取得する時に役立ちます。

商談スコアは、項目更新履歴では更新履歴を取得できません。商談スコアの履歴をカスタムオブジェクトに保持して評価する方法をご紹介します。なお、本設定を一定期間だけではなく、常時有効化する場合は、商談数によってはストレージを圧迫する可能性があるためデータの削除方針もご検討ください。

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設定手順

  • 商談オブジェクトに以下項目を作成します。(商談完了時のスコアを保存しようにて作成済みの場合不要です)
    「商談スコア(コピー)」項目 :商談スコアを数式参照する数式項目

  • 商談スコア履歴を保存するカスタムオブジェクト「商談スコア履歴」を作成します。
  • 自動化機能のフローを活用し、毎日自動的にスコア変化を取得します。
  • 商談のレポートを作成し、スコアの変化量を一覧で表示します。

1.項目の作成

設定>オブジェクトマネージャ>商談>項目とリレーション>新規のボタンから以下項目を作成します。

なお、この項目は、Einstein 商談スコアリングの設定で、分析対象項目から外すことをお勧めします。

商談完了時のスコアを保存しようにて作成済みの場合不要)

  • 「商談スコア(コピー)」項目作成
    「数式」項目とし、商談スコアを参照させます。(数式:OpportunityScore.Score)
    ※フローで商談スコアを直接参照できないため、数式項目を作成します。
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2.カスタムオブジェクト「商談スコア履歴」の作成

設定>オブジェクトマネージャ>新規ボタン>カスタムオブジェクトから、新規オブジェクトを作成します。

  • 表示ラベル、オブジェクト名を設定します。
  • レコード名の表示ラベルと型を入力:データ型で「自動採番」を選択し、表示形式と開始番号も指定します。
  • 追加の機能:「レポートを許可」にチェックし、必要に応じて、他の内容もチェックします。
  • 「カスタムオブジェクトの保存後、新規カスタムタブウィザードを起動する」にチェックをします。
  • 「保存」を押します。
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新規カスタムタブウィザードが立ち上がるので、タブの内容や表示の設定を実施します。

カスタムオブジェクト「商談スコア履歴」作成後、以下項目を追加作成します。(設定>オブジェクトマネージャ>「商談スコア履歴」>項目とリレーション>新規 から作成します)

  • 「商談」項目:データ型「主従関係」:商談への参照項目
  • 「商談スコア」項目:データ型「数値」小数点の位置=0:最新のスコア格納用項目
  • 「変更前スコア」項目:データ型「数値」小数点の位置=0:変更前のスコア格納用項目

以下のような項目構成になったらカスタムオブジェクトの準備完了です。

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2.フローの作成

毎日定時に商談スコアをチェックし、「商談スコア履歴」の最新履歴のスコアから変更がある場合は、最新の商談スコアを履歴保存します。1日に複数回スコアが更新された場合は、最終更新値のみが履歴に残ります。具体的には以下のような処理を作成していきます。

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  • 毎日定時に「商談スコア」が1以上の商談に対して、フローを起動
  • 自商談の過去の商談スコア履歴レコードの有無を確認
    履歴なしの場合、商談スコア履歴を作成
    履歴ありの場合、最新履歴の商談スコアと現在の商談スコアに差異があれば履歴作成

では早速作成していきましょう。

設定>フロー>新規作成 から新規フローの画面を立ち上げます。

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「スケジュールトリガフロー」を選択します。

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「スケジュールを設定」を選択し、以下を設定します。

  • 開始日:いつから履歴を保存するかを指定
  • 開始時刻:何時に履歴を取得するかを指定
  • 頻度:「毎日」を指定
  • 「完了」を選択
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「オブジェクトを設定」を選択し、スコアが1以上の商談を対象にして、処理を実行するよう指定します。

  • オブジェクト:「商談」を指定
  • 条件の要件:「すべての条件に一致(AND)」を選択
    項目:「1.項目の作成」 で作成した「商談スコア(コピー)」項目を指定
    演算子:「以上」を選択
    値:「1」を入力

  • 「完了」を選択
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「+」から「レコードを取得」を選択します。

商談に紐づく「商談履歴」の最新レコードを取得する設定を行います。

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  • 表示ラベル、API参照名:「履歴レコードを取得」、「get_history」を入力
  • オブジェクト:「商談スコア履歴」を指定します。※「2.カスタムオブジェクト「商談スコア履歴」の作成」で作成したオブジェクト名を指定
  • 商談スコア履歴レコードの絞り込み:
    条件の要件:「すべての条件に一致」を選択
    項目:「2.カスタムオブジェクト「商談スコア履歴」の作成」で作成した「商談」項目を指定
    演算子:「次の文字列と一致する」を指定
    値:「$Record」>「商談ID」の順に選択します。

  • 商談スコア履歴レコードの並び替え
    並び替え順:「降順」を選択
    並び替え:「作成日」(CreatedDate)を選択

  • 「完了」を選択
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「+」から「決定」を選択します。

取得した履歴のレコードの有無と、スコアが変化しているかをチェックし分岐をさせます。

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  • 表示ラベル、API参照名:任意の文字列を設定
  • 結果の順序:一番上を選択
    表示ラベル:「履歴なし」と指定
    結果のAPI参照名:任意の文字列を指定
    結果を実行する条件の要件:
    リソース:「get_history(商談スコア履歴)」を選択し、カーソルを外します。
    演算子:「null」を選択
    値:「$GlobalConstant.true」を指定

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「結果の順序」の「+」から1つ分岐設定を増やし、以下の設定をします。

  • 結果の順序:2つ目を選択
    表示ラベル:「商談スコアに変化があり」と指定
    結果のAPI参照名:任意の文字列を指定
    結果を実行する条件の要件:
    リソース:「$Record」>「商談スコア(コピー)」の順に選択
    演算子:「次の文字列と一致しない」を選択
    値:「get_history(商談スコア履歴)」>「商談スコア」の順に指定

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「結果の順序」の「デフォルトの結果」を選択し、以下設定をします。

  • 表示ラベル:「変化なし」と指定
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「完了」を押します。以下のように分岐ができます。

「商談スコアに変化があり」の「+」から「レコードを作成」を選択します。

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レコードを作成画面が開くので、以下を設定します。

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  • 表示ラベルl、API参照名:任意の文字列を指定
  • 作成するレコード数:「1」が選択されていることを確認
  • レコード項目の設定方法:「個別のリソースおよびリテラル値を使用」を選択
  • オブジェクト:「商談スコア履歴」を選択
  • 商談スコア履歴の項目値を設定:以下を設定
    項目:「変更前スコア」を指定、 値:「get_history(商談スコア履歴)」>「商談スコア」 の順で選択
    項目:「商談」(主従関係項目)を指定、 値:「$Record」>「商談ID」の順で選択
    項目:「商談スコア」を指定、 値:「$Record」>「商談スコア(コピー)」の順で選択

  • 「完了」を押す
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続いて、「履歴なし」の+を選択して、「要素に接続」を押します

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すると以下のような画面になるので、先に作成したレコードを作成要素(画像では「履歴作成」)の「+」を選択します。

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これで作成完了です。全体像は以下のようになります。

画面上部の「デバック」ボタンを押してテストをして見ましょう
デバック画面で、「ロールバックモードでフローを実行します」に必ずチェックをして実行します。
※チェックしない場合、実際にレコードが作成されます。

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任意の商談1件のみテスト実行さるため、処理内容とエラーがないことを確認します。

十分テストし、フローを「有効化」したら設定は完了です。

3.レポートの作成

履歴が取得できた後は、商談スコア履歴のレポートを作成し、変化量を一覧化します。

以下の流れでレポートを作成します。

  • レポート>新規レポート>商談スコア履歴が関連する商談のレポートを選択します。
  • アウトラインの「列」の「▼」から「行レベルの数式を追加」を設定します。
    列の名前:スコア変化
    形式:数値
    数式:商談スコア履歴の「商談スコア」項目 ー「変更前商談スコア」項目

  • アウトラインを指定します。
    グループ:フェーズ、取引先名、商談名を指定します。
    項目列:商談スコア(商談スコア履歴の項目)、完了予定日、スコア変化(上記行レベルの数式を追加で作成した項目)など

  • 検索条件を設定します。
    商談状況:進行中
    商談スコア履歴の作成日:期間を絞る(過去30日など)
    最終スコア:空白と一致しない対象
    適宜、完了予定日などで期間を絞る

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おつかれさまでした。上記レポートをもとに、ダッシュボードでスコアの変化量を一覧化して確認できます。

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上記以外にも、以下などで活用してみてください。

  • 商談スコアが初めてついた対象を一覧化してスコア確認(レポートでの検索条件で変更前スコアが空白の対象を抽出)
  • 一定の基準以上のスコア変化があった対象を一覧化して営業活動に利用(レポートでの検索条件でスコア変化量が一定数以上を抽出)

参考:フローやレポート・ダッシュボードの学習リソース

今回設定に利用したフローやレポートダッシュボードの機能をもっと知りたい方は、以下のリソースをご活用ください。

活用ステップ全体に戻る場合は、こちら

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公開日: 2023.03.01

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