ユーザートレーニングを実施しましょう
2023.04.17
この記事で学べること
- トレーニングで伝達すべき内容
- トレーニングに向けた必要な準備
この記事のゴール
この記事のゴールは「ユーザトレーニングで伝達すべき内容を理解し、
準備に着手できる状態になる」ことです。
そのために、以下3ステップで進めていきます。
- トレーニングとは
- トレーニングで伝達すべき内容
- トレーニングに向けた準備
トレーニングとは
「トレーニング=操作説明」とイメージしてしまいますが、ここでいうトレーニングは単なる操作説明ではありません。
Salesforce運用開始に向けたトレーニングは、利用目的や利用シーンをしっかりと伝達し、利用ユーザに腹落ちして使用してもらうことを目的とします。
操作説明だけのトレーニングになると、なぜSalesforceを使うべきか利用ユーザが理解・腹落ちできず、操作説明をしてもなかなか定着しません。
トレーニングは操作説明だけでなく、必ず利用目的や利用シーンを伝達できる構成としましょう。
トレーニングで伝達すべき内容
トレーニングで伝達すべき内容は大きく以下の6つです。

①経営層からのコミットメント
経営層自らSalesforce導入が組織の課題解決のために必要な全社的な取り組みであることを利用ユーザへ発信します。
経営層からのコミットメントには、以下のような内容が含まれます。
- 中長期的な会社のビジョン/目標
- ビジョン/目標の達成に向けた組織における課題
- Salesforce導入の背景、目的
- Salesforce導入による期待
また、経営層を巻き込み、経営層自らがSalesforceを活用することで、利用ユーザに入力メリットを訴求できるといった副次的な効果も期待できます。

経営層に協力を取り付けることができたら、別途経営層/マネージャー層に対する「ダッシュボード説明会」を企画し、参加を依頼しましょう。
経営層が参加することでマネージャー層の参加も促すことができ、コミュニケーションルールの定着が期待できます。
Salesforceの定着化には上層部のSalesforce活用は必須となりますので、ぜひ検討ください。

②導入目的・実現プランの説明
経営層からのコミットメントにて発信した課題感やSalesforceへの期待を踏まえ、どのように課題解決(もしくは業務改善)に繋げるのか、解決の方向性やそれを把握するための導入目的・実現プランについて説明します。

※「目標達成のためにやるべきこと検討しましょう」で戦略やアクション(行動)を検討している場合、検討結果を流用できる場合もあります。
また、ここではSalesforceのメリットについて訴求することも重要なポイントです。
Salesforceの利用目的を理解しても、利用ユーザの心理として入力負荷が増加するのは喜ばしくありません。
入力負荷が上がる印象を持てば、その後の定着化にも影響します。

利用ユーザにとって、Salesforce導入が決して作業負荷を上げるだけではないことを強調するために、Salesforce導入により”やめられること”について説明します。これにより利用ユーザの抵抗感を下げます。
”やめられること”の具体例としては、以下のようなものがあります。
- 既存のExcel管理票への入力
- マネージャーがメンバーを呼び止めて案件状況を都度確認する
- 定例会議内で各メンバーが順番に案件状況を共有する
- 資料や顧客情報を共有フォルダからかき集める
特に、Excelによる案件管理を実施していた場合、以下のような煩わしい作業は”やめられること”です。
- 案件の確度がいつの間にか変更されており、担当者に背景を確認する
- 更新日がわからないため、担当者と進捗状況を棚卸しする
- 月次・年次などの集計時、入力データの誤りや集計時の数式などの誤りを修正する
③運用ルールの説明
「運用のルールを策定しましょう」で作成した運用ルールについて説明します。
利用ユーザは、入力の目的を理解した状態で、いつ、何をどのように入力するかを確認します。



④利用手順
運用ルールに沿った入力を行う上で、必要な操作方法について説明します。
商談を例に取れば、どのように新規商談を作成するのか、また、どのように商談を検索し更新するのか、実際の画面操作やマニュアル等を使って説明します。
初回の操作演習では、特に利用ユーザがつまづく点が多いので以下のような準備をしておくといいでしょう。
- トレーニングまでに初回ログインを済ませてもらう(ログイン履歴から確認)
- 当日はPCの持参などそれぞれがログインできる状態で参加をするよう告知
- 実地で開催の場合、席次は事前に決めておく
- 録画の準備
ここでも、単なる操作説明に終始せず、Salesforce活用によるメリットを訴求することを意識してください。
Salesforceには作業効率を上げるために十分な機能が備わっています。
ぜひ後述の”学習コンテンツ”を使って機能について学習いただき、メリットの訴求を意識ください。
⑤展開スケジュール
実際にデータ入力を開始し、過去のExcel案件表を廃止するまでのスケジュールや、運用開始後の機能改善予定があれば共有します。段階的に稼働するようなプロジェクトの場合にもここで説明します。
⑥問い合わせ方法
問い合わせ先はChatterグループがおすすめです。
過去の問い合わせ情報を残せるため、利用ユーザは過去の問い合わせ内容を検索することができます。
ただしログイン関連の問い合わせの場合、利用ユーザはChatterを利用できない状態にあるので、別途問い合わせ先を指定する必要があります。下図イメージで問い合わせ先を整理ください。

トレーニングに向けた準備
上述のトレーニングを実施する場合、それぞれ以下の準備作業が必要です。
- 経営層からのコミットメント
- 経営層の巻き込み
- 導入目的・実現プランの説明
- 「目標達成のためにやるべきこと検討しましょう」の確認と実施
- ”やめられること”(Salesforce活用によるメリット)の整理
- 運用ルールの説明
- 「運用のルールを策定しましょう」の確認と実施
- 利用手順
- 作業効率向上を実現する標準機能の学習
- 操作演習に向けた準備
- 展開スケジュール
- 展開スケジュールの整理
- 問い合わせ方法
- 問い合わせ方法の整理
学習ツール
本内容に関して、より詳しく知りたい場合は以下のコンテンツをご利用ください。
まとめ
ユーザトレーニングで伝達すべき内容は理解できましたか?
以下の内容を改めて整理しておきましょう。
- トレーニングは以下6つの構成で実施
①経営層からのコミットメント
②導入目的・実現プランの説明
③運用ルールの説明
④利用手順
⑤展開スケジュール
⑥問い合わせ方法 - トレーニングにより利用ユーザに腹落ちしてもらうことで、入力の目的意識を醸成する
- ユーザにとってのメリットについても訴求し、入力への抵抗感を少なくする
ご不明点やエラーの解消が必要な場合は、弊社テクニカルサポートにお問合せください。
弊社サポートエンジニアが貴社のSalesforce環境を確認の上、具体的な手順をご案内いたします。
- ナレッジ記事:Salesforce カスタマーサポートへの問い合わせ
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2023.04.17
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